動画編集の仕事内容とは?必要なスキルやプロが使う動画編集ソフト紹介

2020年1月20日

動画編集の仕事内容とは?必要なスキルやプロが使う動画編集ソフト紹介

かつて、音楽が急速にカジュアル化した時代がありました。それまでは意識的に聴こうとしなければ聴けなかった音楽が、TVや街中に溢れ常に耳に入ってくるものとなり、私達の生活の一部となったのです。

今、それと同じようなカジュアル化が映像分野で起こっています。映画など意識的に観に行くタイプの映像分野も相変わらず堅調ですが、新しい流れとしてwebの動画広告など、意識しなくても目に飛び込んでくるタイプの映像分野が急速に伸びています。結果として映像作品の制作本数は増え続けていますし、個々の作品の質も飛躍的に向上しています。

中でも質の向上が著しいのが、編集工程です。撮影技術も進化しているのですが、それは基本的には撮影機材など現場の物理的な条件が改善されていることによります。それに対して編集はコンピュータ上の工程ですので、物理的な制約をあまり受けず、コンピュータやソフトの進化に比例する形で指数関数的にできることが広がるのです。

だからこそ映像編集は現代の花形職業のひとつになり、志望者も増え続けています。しかし映像編集というのは実際にはどのような仕事か、プロの編集者はどのような技術を身につける必要があるのか、といったことは案外知られていないのが現状ではないでしょうか。

そこでこの記事では、注目が集まりながらもまだまだ知られざる映像編集の全てを詳しく解説していきます。

映像・動画制作の工程における「編集」とは?

映像制作の基本的な工程

まずは映像制作の基本的な工程についておさらいしましょう。殆どの映像作品は
企画・構成→撮影→編集
というプロセスを経て完成し、公開されます。最初のステップである企画や構成はプロデューサーやディレクターが担当します。撮影はディレクターの他にカメラマンや出演者が参加する賑やかなものになります。このようにして撮影が終れば、いよいよ編集です。編集はディレクターが兼任で行うこともあれば、専門の担当者がアサインされることもあります。
撮影された映像素材や、撮影現場で録音された音の素材を企画の意図に従って並べ替えまとめ上げるのは勿論、この段階で映像に文字を乗せたり、BGMを加えたりもします。

一昔前までは以上が編集工程の大部分でした。しかし最近はご存知のようにCG全盛です。CGは撮影段階では存在しない要素で、これをゼロから作り上げる作業も編集工程に含まれます。映像に乗せる文字もかつてはシンプルでしたが、最近ではCG扱いとして細やかなアニメーションを加味するようなパターンも多くなっています。

このように映像制作における編集工程の重要性は拡大し続けています。それだけ編集担当者の責任や、力量を発揮する余地が大きくなっているのです。

編集とは素材を厳選し、それらに文脈を与える工程

では具体的にどのような編集が良い編集なのでしょうか。別の言い方をすれば、編集担当者の工夫如何でどのような影響を作品に与えられるのでしょうか。

まず撮影された映像は撮影現場の努力の結晶ではあるのですが、それ単独では文脈を持っていません。例えば登場人物のいる部屋の様子をまず見せてから顔のクローズアップを見せるのか、その逆の順で見せるのかで視聴者に与える印象は大きく違ってきます。そのような文脈を構築するのは多くの場合編集工程に於いてなのです。

そのような映像を繋ぐ作業に先んじで、撮影素材を厳選することも重要です。ドラマや映画など決め打ちで撮影する作品に関しては、OKテイクとNGテイクがあらかじめ区別されている場合もあります。しかしドキュメンタリー等の場合、撮影は基本的には「数打てば当たる」方式で行われています。膨大な候補の中からOKテイクを選別する作業自体がある意味演出であり、創造的なプロセスなのです。

CGなど特殊効果に関しては別に述べますが、それ以前のベーシックな編集にもこれだけの工夫の余地があります。

音の編集

見過ごされがちですが音の編集も作品の完成度に大きな影響を与えます。例えばBGMを入れるタイミングひとつで作品の印象は大きく変わるので、演出的な判断が必要になります。現場で録音した出演者の声を映像に合わせて聴きやすく繋いだり、ナレーションを加えるなどの作業もこの段階で行います。

編集のおもな作業内容と流れ

素材を選択し繋ぐ

ここからは編集の具体的な作業内容を見ていきましょう。まずは撮影素材からOKテイクを選び繋げるという、上でも触れた一番ベーシックな作業を行います。OKテイクの中の更にどの瞬間を使うかや、それを繋ぐ際のリズムなどを判断するにはある程度の経験が必要になってきます。
例えば大作CMの重要カットでも意外とタレントの顔がピンぼけだったりすることがあります。恐らく演技の勢いとピントを秤にかけて前者を優先したのだと思いますが、このように何がベストかは定式化しにくいのです。その判断をする為に必要なのは作品の演出意図に対する理解と、バランス感覚です。

カラーグレーディング

ニュースやバラエティ番組など、撮ったそのままの状態の映像が完成品となるものもあります。しかしある程度映像自体の美しさを追求するプロモーションビデオやミュージックビデオ、映画、ドラマなどの場合、ほぼ必ず映像の色味や明るさ、コントラストなどを調整する工程が入ります。この工程をカラーグレーディングと呼びます。

例えば撮影しているうちに昼の日差しが夕陽になってしまったのを隠す為に色を調整することもあります。また逆に昼に撮った映像を夕方に見せる為に調整することもあり、多くの場合これらの作業を複合して行います。その他、今は殆どがデジタル撮影ですがその画調をフィルムライクに加工したり、逆にコントラストを落としてフラットな雰囲気にしたり、あらゆる方向性の処理が最近では可能になっています。実際、撮影素材と完成映像を比較すると全く別物に見えるようなケースが最近では多くなっています。それだけカラーグレーディングで映像が化けるのです。

テロップやイラストを重ねる

バラエティ番組のテロップが時代と共にどんどん手の混んだものに進化しているのは皆様もお気づきかと思います。テロップの重要性が高まるにつれて、その作成を専門的に行う職種も生まれつつあります。youtuberの皆様が画面に乗せているテロップもバラエティ番組と同じような方向性のものが多いですね。

またその動画のテーマに応じたイラストを画面上に乗せるような演出も最近では多く見られます。

特殊効果を加える

CGを含めた特殊効果は、それだけで記事が何本も書けてしまうくらい広がりのある分野です。

  • その場にない要素をCGで作成し合成する(空にUFOを合成する、など)
  • 実写をそれと分からないように加工する(写り込んでしまった不要な要素を消す、など)
  • 文字や図形などのデザイン要素をCG扱いで作成し乗せる

…など様々な種類のCGがあり、多くの場合これらを複合的に用いて1本の作品をつくります。予算的にもスケジュール的にも、それ以外の全ての合計よりも多くの割合をCGに充てるようなケースも最近では珍しくありません。多くの場合実写の撮影や編集とは別の専門スタッフが作業に当たります。ディレクターがCG畑出身であったりCGに造形が深いと、作品にCGを用いる際の勘どころが分かっているのでCG大作なども可能になります。

BGMや効果音を加える

音の編集は専門性の高い工程です。例えばBGMひとつとっても、実は単に乗せている訳でありません。インタビューやナレーションとBGMが共存するような場合、声が途切れた箇所ではBGMが少しだけ大きくなり、再び話が始まると小さくなるといった、繊細な調整が多くの場合施されています。

また作品中に鳴っている音の中での効果音が占める割合も、一般的な視聴者が想像するよりずっと大きいのが普通です。例えば外国語映画の日本語吹替版は登場人物の声だけを入れ替えて作られますが、入れ替え可能なのは声とそれ以外の音が分離されているからです。分離されているということはつまり、それらの音はある意味全て効果音なのです。

TVCMの場合、音に関して厳しいルールがあります。簡単に言えばお茶の間にあまり煩い音が流れないよう上限が定められているのですが、そのルールの中で最大限聴きやすい音にまとめるよう担当者が力を尽くします。

このように音に関する作業は非常に専門性が高いので、これに関してはディレクターが兼任するパターンは少ないようです。多くの場合専門のエンジニアが作業に当たります。

動画制作の編集を仕事にするには、どのようなスキルやノウハウが必要?

映像に対するセンスとロジカルな思考

これまで見てきたように編集は非常に幅広く、創意工夫の余地が大きい仕事です。撮影素材を活かすも殺すも編集次第、といった面もあります。そのような編集作業を高いクオリティで行うには自身の映像に対する感覚を常にアップデートしておく必要があります。映像はナマモノで、時代の旬な雰囲気を表現できる反面古くなってしまうのも早いのです。少し昔のミュージックビデオを観て、楽曲は古くないのに映像だけ古く思えてしまうことがあるのではないでしょうか。これはある意味映像の宿命なのですが、だからこそ少しでも新しい時代の息吹を映像に込める必要があるのです。本当の意味でその時代の息吹を感じる映像は、仮に古くなったとしてもある種の輝きを失わないように思えます。

以上はある意味感覚的な部分ですが、そのような感覚的な飛躍を支える土台としてロジックもまた重要になります。「優れた編集」と「分かりやすい説明」はある意味イコールな部分があります。順を追って破綻せずにストーリーを繋ぐには論理的な思考が不可欠です。

最新の編集技法の習得やテクニックの維持

映像は伝統的な絵画などと違い、用いるツールと作品の完成度に大きな相関がある分野です。古いツールの新しい使用方法が後から考案される、というケースもなくはないのですが、多くの場合、最新の映像は最新のツールを用いないと作れません。必ずしも皆が同じ流行に飛びつく必要はないのですが、最新の動向に興味を持つことと、その技術的背景を学ぶ手間を惜しまないことは、映像業界で長く仕事をしていく上で有益です。

プロが使う代表的な動画制作・編集ソフトウェア

映像を繋ぐ、特殊効果を乗せる、CGを制作するといった機能を持つ動画制作ソフトには多くの種類があります。多くのソフトが繋ぐだけ、特殊効果だけといった単機能ではなく、複合的な用途に対応しています。それらの全てに習熟する必要はないしまたそれは恐らく不可能なのですが、下記に代表的なものをご紹介します。

Adobe「Premiere Pro」

広く普及している動画制作・編集ソフトです。カット編集やテロップ乗せ、音の編集など、基本的な機能を高い水準で網羅しているだけでなく、ある程度の特殊効果を加えることもできます。PCのスペックにもよりますが例えばフルHDの映像素材にカラーグレーディングを施しても、待ち時間ゼロ、リアルタイムでプレビューできる程の処理能力を備えています。

Adobe「After Effects」

大定番のCG制作ソフトで、youtuberからハリウッドのスタジオまで幅広いユーザーから愛されています。モーショングラフィックやタイポグラフィなど、今風の映像を作るのに必要な機能はまさに万全。グリーンバック合成も撮影素材さえ良ければハリウッドクオリティで実現できます。粒子の空間内での振る舞いをシミュレートし、煙や炎を作り出せる「particular」はAfter Effects上で動くプラグインです。PhotoshopやPremiere Proとの連携も充実しており、映像クリエイターには必須のソフトと言えます。

Grass Valley「EDIUS Pro」

リアルタイム性に優れたスピーディな編集を特徴とし、4KやHDRにも完全対応したプロ向けソフトです。テレビ報道などスピードが求められる現場で人気です。

Apple「Final Cut Pro」

Appleの動画制作・編集ソフトであり、Mac環境で高いパフォーマンスを発揮します。幅広い特殊効果にも対応しています。

Avid「Media Composer」

主に映画業界で使われることの多いソフトです。独自路線なので習得の敷居は高いものの、無償で提供される「Media Composer|First」で学ぶことができます。

まとめ

  • 編集とは映像素材を厳選し、並べ替えまとめ上げる作業。
  • 演出意図に対する深い理解や、複合的な判断力が必要。
  • CGも編集工程の一部であり、CGで表現できることは広がり続けている。
  • 音の編集も作品の完成度に大きな影響を与える重要な工程。
  • VIDWEBには、これらの高いスキルを持つクリエイターが多数在籍しています。
  • VIDWEBは、これらのクリエイターのチームワークで最高水準の動画制作を実現します。

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