ストップモーションとは

用語集
公開日:2021年11月22日 / 最終更新日:2021年11月22日
ストップモーションとは
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VIDWEBコラム編集部
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ストップモーションとは、静止している物体を少しずつ動かしてコマ撮り撮影し、アニメーション動画のように見せる撮影技法です。粘土を使って一コマごと撮影するクレイアニメは、ストップモーションの代表例です。世界中で人気があるペンギンが主人公の『ピングー』というクレイアニメは非常に有名なのでご存じの方も多いでしょう。

クレイアニメの他にも、人形を使ったパペットアニメ、切り絵を使った切り絵アニメなど、さまざまな素材でストップモーション作品が制作されています。日本で人気のNHKの『どーもくん』や『PUI PUI モルカー』といったアニメもストップモーションです。

手間も時間もとてもかかるアニメーション技法ですが、デジタルカメラやスマートフォン端末のカメラ機能が高性能になってきたことで、比較的容易に撮影ができるようになってきました。ハイクオリティなストップモーション作品は、注目を集めやすくネット上で拡散されやすいコンテンツです。

動画にストップモーションを取り入れて話題となった事例も数多くあり、Web関連の担当者は知っておくべき動画用語の一つとなっています。

ストップモーションを導入するメリット

ストップモーションを導入するメリットについて説明します。

印象に残る動画コンテンツを制作できる

ストップモーションのカクカクした動きは、インパクトも強くユーザーの印象に残りやすいコンテンツです。また、セリフがなくてもユーモラスでかわいい印象を与えることもできます。

企業やクリエイターの熱意が伝わる

ストップモーションをはじめとしたコマ撮り動画は、非常に手間がかかる作業が必要であることを多くの人が知っています。動画コンテンツを作るまでのプロセスがイメージしやすいので、企業やクリエイターの熱意が伝わりやすいのは大きなメリットです。宣伝用のコンテンツも作品として視聴してくれるので、広告効果も高くブランディングにも役立ちます。

幅広い世代に受け入れられやすい

幼少期からテレビを視聴していた40代〜60代の中高年にとってストップモーションは、どこか懐かしさを感じさせる動画です。一方で、その可愛らしい動作から子供や若年層にも人気のある表現技法です。そのため幅広い層のユーザーにアプローチできる可能性を秘めているのです。

ストップモーション動画の事例

ここでは具体的な成功事例を通して、ストップモーションの特性を解説します。

トヨペット

岡山トヨペットが「交通事故ZEROプロジェクト第6弾」として公開した切り絵のストップモーションアニメです。このアニメは現在問題となっている「あおり運転」を止める啓発動画として制作されました。切り絵の人形だけで、交通事故を引き起こしてしまう人物の心理変化が表現されています。

啓発動画のようにメッセージ性の強いコンテンツは、ユーザーに最後まで視聴してもらうことが特に重要です。交通事故の防止を呼びかける動画は、直接的な表現を用いるとセンセーショナルになってしまう可能性があります。しかし、この作品は切り絵のストップモーションを用いることで、メッセージ性は弱めずにマイルドで視聴しやすい内容を作り上げることに成功しています。

鈴廣蒲鉾本店

神奈川県・小田原のお土産としても有名な老舗かまぼこ専門店である鈴廣蒲鉾本店が配信しているかまぼこ作りに関するストップモーション動画です。かまぼこの原料や作り方を知らない若者が多いという現状を受けて、若年層にかまぼこの魅力を伝える動画として制作されました。

厚紙で作られた魚や調理器、粘土でつくられたかまぼこなどで、かまぼこの作り方が非常にわかりやすくまとめられています。この動画は高校生のみで結成されたストップモーション映像クリエイター集団「コマ撮り部」とのコラボレーションによって制作されました。若年層の顧客にアプローチするのは老舗の小売店にとって難易度の高い課題ですが、若い感性で作られたストップモーションは多くの若年層ユーザーの注目を集めました。

レッドブル

こちらは、レッドブルを紹介するストップモーション作品です。ただし、こちらは企業公式の動画ではなく、クリエイターの卵が学生時代のプロジェクトとして制作したファン動画的なCM作品です。物ではなく静止した人物を撮影することでも面白いストップモーション作品が制作できる好例です。

本作品と同様に、インターネット・ミーム的な広がりでレッドブルを使ったCM風のストップモーション作品が数多く公開されています。日本でもストリートファイターのリュウのフィギュアVSレッドブルのストップモーション動画に、公式アカウントがリプライしたことで話題となり企業ブランディングに一役買っています。

バンプレスト

玩具メーカーのバンプレストが発売する人気アニメ『ワンピース』のフィギュアブランド『Cry heart』を紹介する動画として作成されたストップモーションアニメです。フィギュアを使って、ONE PIECE屈指の名シーンである「ヒルルクの桜」のシーンが再現されています。本作品はエンタメニュースを配信するMAiDiGiTVのYouTubeで配信されており現在も視聴可能ですが、公式サイトではシリーズとして複数の動画が制作されていました。このように既存の玩具の紹介として、ストップモーションを利用するのも商品の訴求に効果的です。

スマホでも撮影できる撮影技術なので導入しやすい

特別なカメラや機材を用意しなくてもストップモーション動画は撮影可能です。手間や時間は要しますが、工夫すれば費用をかけずに高品質なクリエイティブを制作できます。

スマートフォンのカメラでも、簡単に撮影できるので、導入しやすい撮影技法の一つです。また、既存のフィギュアや人形を使えば、新たに制作物を作る必要もありません。静止した物や人物でも面白いコンテンツが制作できるのは紹介した成功事例からもわかると思います。パラパラマンガもストップモーションの一種なので、究極のところ鉛筆一つあれば制作できてしまうのも、この技法の魅力の一つです。

興味のある方はぜひチャレンジしてみましょう!

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