YouTubeやInstagramなどのSNSには日々たくさんのペット写真や動画が投稿されており、ペット動画には高い需要があることが伺えます。
動物の可愛さを伝えやすい上、視聴率もとれるペット動画ですが、ビジネスにうまく動画を活用できないかとお考えのペット業界の方もいるでしょう。
そこで本コラムではペット業界の方に向け、主な動画活用シーンと成功事例をあわせて紹介していきます。
ペット業界別の主な動画利用シーン
ペット業界と一口にいっても、例えばペット医療とペットグッズ販売ではサービス内容が異なるため動画の活用シーンも変わってきます。
ここでは、業種・業態別に主な動画の利用シーンを紹介します。
業種 | 動画の種類 |
---|---|
ペットショップ・ブリーダー | 生体紹介動画 |
ペットグッズ | ペット用品紹介動画 |
ペットホテル | 施設紹介動画 |
ペット医療 |
|
ペット保護団体 | 里親募集動画 |
次の章で、上記について詳しく解説していきます。
来店数アップを狙える「生体紹介動画」
生体紹介動画とは、ペットショップやブリーダーで販売している(もしくは販売する予定の)ペットを紹介する動画で、自社HPに掲載することで集客効果が期待できます。
ペットショップやブリーダーのサイトを閲覧している人というのは、ペットショップにフラっと立ち寄る客よりも購買意欲が高く「いい子がいればお迎えしたい」と本気で考えている客層が多いです。
しかし、ペットショップやブリーダーのサイトは、ペットの画像と簡単なプロフィールのみを掲載しているケースが多く、ペットの魅力を最大限に伝えることができていません。
生体紹介動画ならペットが動き回っているところを見せることができるため、写真よりも実際のペットの雰囲気を感じてもらいやすく、「かわいい」「抱っこしてみたい」などの好印象を与えることができます。見込み客に「抱っこしてみたい」と思ってもらうことができれば、一気に来店率が高まるでしょう。
生体紹介動画を掲載するのにおすすめな媒体
- YouTube
YouTubeチャンネルを開設して生体紹介することや、Instagramで写真と動画を合わせて投稿したり、リール機能を使っている人も多いようです。
ECサイトの売り上げに貢献!「ペット用品紹介動画」
ペット用品の製造や販売を行っている会社の場合、ペット用品紹介動画をECサイトの商品ページに掲載することで、商品の使い勝手や使用方法などを詳しく解説できるため、商品購入を迷っている人の背中を押す事につながります。
また、ペット用品紹介動画はECサイトに掲載するだけでなく、YouTubeチャンネルで他の自社製品と絡めて情報発信することで集客ツールとして活用することができ、売上増加にもつながります。
例えば「犬の歯の磨き方」というテーマで、自社で製造販売している歯ブラシを使って、実際に犬に歯磨きをしながらその手順や注意するポイントなどを動画で説明すれば、歯ブラシという製品の宣伝になるだけでなく、情報発信ツールとしても使えるのです。
短期的な施策で売上増加を図りたいという場合は、人気のあるペット系YouTuberに商品を紹介してもらう手法もあります。
ペット系YouTuberの視聴者層は、ペットを飼っている方やこれから飼いたいと思っている方も多く、ターゲット層へダイレクトにアプローチできます。
ペット用品紹介動画を掲載するのにおすすめな媒体
- YouTube
動画活用事例:ペピイ「わんにゃん防災便利ふろしき」
ペット用品の通販サイト、ペピィの商品紹介動画です。犬や猫の抱っこ紐だけでなく、三角巾やエコバッグなどとしても使える「わんにゃん防災便利ふろしき」という防災時に使える風呂敷を紹介しています。
動画では、抱っこ紐や三角巾としての実際の装着の仕方をモデルを起用して紹介しており、イラストと文章だけの説明書よりもわかりやすく使用方法を伝えることができるため、商品理解促進・販売促進に効果的です。
飼い主が安心できる「施設紹介動画」
ペット病院やペットホテルなどが施設紹介動画を活用すると飼い主の満足度・好感度が上がります。
例えば、よく吠える犬や引っ張り癖のある犬を飼っている飼い主がペット病院に行く際、ほかの犬との距離を十分取れるだけのスペースがあるかという点を気にしている人が多いようです。
ペットホテルを選ぶ際の主な基準
- 宿泊スペースの広さ
- 清潔さ
多くのペットホテルは写真だけを掲載した施設紹介がほとんどとなっているので、施設紹介動画があるだけで「差別化」ができ、飼い主にも安心して来院・来店してもらいやすくなります。
ペット用品紹介動画を掲載するのにおすすめな媒体
- YouTube
動画活用事例:ペットホテルHaruとManaルームツアー
ペットホテルHaruとManaによる施設紹介動画です。動画では、ペットの宿泊スペースの広さをより具体的に感じてもらいやすいように、愛犬目線で宿泊スペースの紹介をしています。
リアルタイム映像でペットの「今」を映す
ペット病院やペットホテルでリアルタイム映像を導入すれば、飼い主は入院中や宿泊中のペットの様子をいつでも見ることができ、離れていても安心できます。
また、動物病院・ペットホテルは、少ないスタッフで業務を回していて1匹につきっきりになれないケースがあります。リアルタイム映像を導入することで、24時間どこからでもペットの様子を確認することができるため、業務効率化にもつながります。
【ペット病院向け】デジタルサイネージでの「サービス案内動画」
ペット病院も他の病院と同じく待合時間が長くなることがよくあります。そこで院内デジタルサイネージでサービス案内動画を流しておけばサービスへの興味・関心度が高まります。
例えば、フィラリアの原因や症状を紹介し予防接種の重要性をデジタルサイネージでアピールすることで、予防接種の受診率を上げることにつながるでしょう。
また、ペットの健康につながる「お役立ち情報」を流しておくと、飼い主の医療知識も高まります。ペット医療は一般人には難しい用語がたくさんありますが、アニメーションを用いることで難解な治療法などもわかりやすく伝えることが可能となります。
拡散性の高い「里親募集動画」
里親募集動画で現在の動物の状態を見てもらうことで、視聴者は「この子が家に来たら」という具体的な未来を想像しやすくなります。
里親の募集情報は多くの人に見てもらう必要があるため、保護施設にきてからの毎日の様子をTwitterやInstagramなどに「今日の〇〇(里親募集ペットの愛称)」などのコメントをつけて投稿しましょう。
投稿する際は「#里親募集#東京都#柴犬」などのペットに関するハッシュタグを活用することで拡散性が高まります。
里親募集動画を掲載するのにおすすめな媒体
- YouTube
動画活用事例:紫友会「里親募集」
動物支援団体の紫友会による犬の里親募集動画です。犬が元気よく動き回る映像に加え、誕生日や特徴などの情報を簡単なテロップで入れています。
里親紹介動画は、手の込んだ編集やテロップを入れ過ぎてしまうと、肝心の犬に意識がいきにくくなってしまうため、この動画のように必要最小限の編集に留めておくと良いでしょう。
ペット業界の動画活用はSNSとの組み合わせが重要
ペット関連動画はYouTube やInstagramでの視聴率が良いため、さまざまなSNSに動画を投稿することは重要と言えます。
活用シーンによって最適なSNSは変わってきますが、YouTubeとInstagramは基本的にどんな動画内容にもおすすめです。