5G時代に突入しつつある現代、ビジネスの世界でも動画を積極的に活用する企業が多く見られるようになりました。
自社でも動画を使った戦略に挑戦したいと考えながらも、どの動画配信プラットフォームを選ぶべきかと悩んでいる企業担当者の方もいるのではないでしょうか。
この記事では、企業向けにおすすめの動画配信プラットフォームを7つ紹介します。
無料・有料サービスの違いや、自社に合ったサービスの選び方についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
当記事で紹介する動画配信プラットフォーム
- YouTube
- Vimeo
- Brightcove Video Cloud
- J-Stream Equipmedia
- millvi
- ULIZA
- MOOGA
動画配信プラットフォームとは
動画配信プラットフォームとは、Web上で視聴者に動画を届けるためのシステムを指します。
このシステムを利用することで、配信者がアップロードした動画を簡単に視聴者と共有できるほか、その後の公開状況の管理・視聴者分析なども手軽に行えるようになります。
動画配信プラットフォームにはさまざまなタイプのものがありますが、企業が導入を検討する際には、各サービスの違いをよく理解し自社のコンテンツに合ったものを選択することが大切です。
動画配信プラットフォーム無料・有料の違い
動画配信プラットフォームは、まず無料サービス・有料サービスに分けられます。
両者の主な違いを5つの項目で比較して表にまとめました。
無料サービス | 有料サービス | |
---|---|---|
料金 | 無料 | 数千円~数十万円 |
機能 | 基本的 | 高度 |
セキュリティ | 弱い | 強い |
マネタイズ | 自由度が低い | 自由度が高い |
サポート | 少ない | 充実 |
料金の違い
無料サービス | 有料サービス |
---|---|
無料 | 数千円~数十万円 |
無料の動画配信プラットフォームは、配信者・視聴者ともにコストを掛けることなくすぐに利用可能です。
一方、有料の動画配信プラットフォームには、数千円で利用できるものから数十万円かかるものまでさまざまです。
基本的に価格は機能・サポートの充実度などに比例していますが、多くの場合は同一のサービス内で数種類の価格帯が異なるプランが用意されていて、必要に合わせた選択ができるようになっています。
機能の違い
無料サービス | 有料サービス |
---|---|
基本的な機能 | 高度な機能 |
無料の動画配信プラットフォームであっても、動画配信・管理・分析ができる基本的な機能は十分にそろっています。
しかし有料の動画配信プラットフォームには、このような基本的な機能に加えて、配信やプレーヤーに関する高度な機能が多く用意されています。
動画ごとに公開範囲を設定したり、プレーヤーの機能を充実させたりというようなカスタマイズ性の高い動画配信を目指したい場合には、有料サービスの選択がおすすめです。
セキュリティ
無料サービス | 有料サービス |
---|---|
弱い | 強い |
無料の動画配信プラットフォームでは、利用時にユーザーの個人情報や動画コンテンツの権利が侵される可能性があることを理解しておきましょう。
一方、有料の動画配信プラットフォームには、動画ごとにパスワードを発行したり、アクセス制限をコントロールしたりできるものが多くあります。
商品PRなどのようにセキュリティ面に不安がなく、不特定多数の視聴者に動画を公開したいという場合には無料サービスが向いていますが、社内に限定した情報共有や動画の販売などのように限定的な配信を目的とする場合には、有料サービスの導入が必要となるでしょう。
マネタイズ(収益化)
無料サービス | 有料サービス |
---|---|
サービスの規定に依存 | 自由度が高い |
無料の動画配信プラットフォームでは、マネタイズの方法や価格設定がプラットフォーム側の規定に依存する場合が多く、企業として収益を出していきたい場合にはやや使いにくい面があります。
一方、有料の動画配信プラットフォームでは、自社の戦略に合わせてマネタイズの方法を選択することができます。価格設定などもコンテンツ提供側が設定できるため、企業にとって運用がしやすいのが良い点です。
動画コンテンツの配信・販売などで本格的に収益化したいと考えている場合には、有料の動画配信サービスがおすすめです。
サポート体制
無料サービス | 有料サービス |
---|---|
少ない | 個別相談が可能 |
無料の動画プラットフォームは、利用者が多いことからWeb上で共有されている情報は多いですが、手厚いサポートは期待しがたいのが事実です。
一方、多くの有料の動画配信プラットフォームでは、専門スタッフによる個別サポート体制が整えられています。
チャットや電話で相談をしながら配信や分析を行えるため、動画配信に初めてチャレンジする場合や専門的な知識が必要な配信を行いたい場合に向いているといえます。
動画配信プラットフォームの選び方
無料サービスと有料サービスの違いを踏まえた上で、自社に合った動画配信プラットフォームの選び方を解説します。
サービスを選ぶ際に注目すべきポイントは以下の通りです。
- 用途
- 予算
- 安全性
- 操作性
①用途にあったものを選ぶ
まずは自社の用途に合っているかを確認して、動画配信プラットフォームを選ぶ必要があります。
代表的な用途別にどのようなサービスがおすすめできるかを以下にまとめました。
商品PR | 利用者の多い動画配信プラットフォーム |
---|---|
セミナー・企業説明会 | 視聴者と双方向のコミュニケーションが可能なプラットフォーム |
社内研修 | 情報漏えいの心配がないセキュリティに強い法人向けのプラットフォーム |
コンテンツ販売 | 価格設定の自由度が高い法人向けのプラットフォーム |
このように用途によっておすすめできるサービスの特徴も変わってきます。
自社にとって必要となる機能がそろっているかをチェックしてサービスを決めましょう。
②予算にあったものを選ぶ
自社の予算に合わせてサービスを選択しましょう。
有料の動画配信プラットフォームを利用する場合、価格や契約期間は各社さまざまです。高額であるほど機能・サポートが充実したものにはなりますが、配信において大切なのは必要なものがそろっているかどうかという点です。
準備する機材にかかる費用・コンテンツの制作費なども含めた予算と兼ね合わせて考慮し、適切なサービスを選択しましょう。
③安全性で選ぶ
動画配信プラットフォームの安全性にも注目しましょう。
特に社内の機密情報を共有する場合や動画を有料で販売したい場合には、利用者やコンテンツの権利が侵される心配のないサービスを選ぶ必要があります。
公式サイトや問い合わせにて、セキュリティ対策がなされているかを必ず確認するようにしましょう。
④操作性で選ぶ
動画配信プラットフォームを選ぶ際には、操作性もチェックすべき大切な要素となります。
せっかく高機能なサービスを導入しても、専門的な知識・スキルを持つ担当者しか使えないのであれば配信を成功させることは難しくなります。
多くの有料の動画配信プラットフォームには無料トライアル期間が用意されているため、自社の動画配信に関わる担当者全員で実際に操作する機会を設けるのもよいでしょう。
企業向けおすすめ動画配信プラットフォーム7選
ここからは企業向けとしておすすめできる動画配信プラットフォーム7選を紹介します。
①YouTube
YouTubeは、全世界で20億人の月間利用者を誇る、非常に知名度の高い動画配信プラットフォームです。
誰でも無料で気軽に配信・視聴ができることから、拡散力の強さは群を抜いています。
YouTubeアナリティクスという分析機能を使えば、動画のクリック率や流入経路なども追跡することができます。
自社のチャンネルを伸ばすには長期的な戦略も必要となりますが、広告費をかけずに幅広い層からの認知を獲得したいと考える企業にはおすすめできるサービスです。
料金 | 無料 |
---|---|
機能 | ・ストリーミング配信 ・ライブ配信 ・視聴者分析 |
利用例 | ・商品紹介 ・プロモーション ・セミナー ・企業説明会 |
運営会社 | Google Inc. |
関連サービス:YouTubeチャンネル運用・YouTube動画制作
②Vimeo
Vimeoは、手軽に動画配信ができる無料プランと本格的な法人向けの有料プランのどちらも用意されている動画配信プラットフォームです。
高画質な動画の配信や広告フリーの視聴が可能なため、海外では企業やプロのクリエイターからも高い人気を誇っています。
SNSとの連携も簡単でカスタマイズ機能も豊富であるため、低コストでユーザビリティの高い動画配信を目指しやすいサービスだといえます。
料金 | 無料 |
---|---|
機能 | ・ストリーミング配信 ・ライブ配信 ・視聴者分析 |
利用例 | ・商品紹介 ・プロモーション ・研修 ・セミナー ・企業説明会 ・社内情報共有 ・Web講演会 |
運営会社 | Vimeo.com, Inc. |
③Brightcove Video Cloud
Brightcove Video Cloudは、世界各国の3,300社以上が導入している高機能な企業向け動画配信プラットフォームです。
収益化・マーケティング・eコマース・社内コミュニケーション・ライブストリーミング・分析などを1つのサービスで実現できます。
企業向けに世界中の4000億以上のデータ・顧客から得た専門的な知見をもとにした分析レポートや、24時間365日のサポート体制を提供している信頼性の高いサービスです。
料金 | 無料 |
---|---|
無料トライアル | 30日間 |
機能 | ・ストリーミング配信 ・ライブ配信 ・視聴者分析 |
利用例 | ・商品紹介 ・プロモーション ・社内研修・マニュアル ・商品紹介 ・セミナー ・株主総会 ・イベントライブ配信 |
運営会社 | Brightcove Inc. |
④J-Stream Equipmedia
J-Stream Equipmediaは、2,700アカウントに導入された実績を持つ、国内最大級の動画配信プラットフォームです。
自社が保有するコンテンツ配信ネットワークにより、安定した動画配信を実現しているのが魅力です。
3ステップで簡単に動画の配信が可能なため、動画配信やWebに詳しい担当者がいない場合でも安心して利用できるサービスです。
料金 | 要相談 |
---|---|
無料トライアル | 30日間 |
機能 | ・ストリーミング配信 ・VOD配信 ・ライブ配信 ・イベント配信 ・視聴者分析 |
利用例 | ・オンライン研修 ・コンサート・舞台のライブ配信 ・決算説明会 ・社員教育動画配信 ・Web講演会 |
運営会社 | 株式会社Jストリーム |
⑤millvi
millviは、国内の大手企業から中小企業まで700社以上に導入された実績のある動画配信プラットフォームです。
さまざまな形式の動画ファイルに対応している上、10種類以上の豊富なプレーヤーを取りそろえているため自由度の高い動画配信が実現できます。
またAPIが豊富で外部サービスとの連携がしやすい点も魅力の1つです。
料金 | 5万円〜要相談 |
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無料トライアル | 30日間 |
機能 | ・ストリーミング配信 ・ライブ配信 |
利用例 | ・社内研修・マニュアル ・商品紹介 ・セミナー ・株主総会 ・展示会ライブ配信 |
運営会社 | 株式会社エビリー |
⑥ULIZA
ULIZAは、教育・医療・エンタメ・メーカー・金融といった幅広い業界の企業500社以上に利用されている、日本国内で開発された法人向け動画配信プラットフォームです。
サーバーやネットワークの安定性が高く、セミナー・社内情報の共有・商品紹介動画・音楽ライブ・動画配信サービスの構築など幅広い用途に対応できるのが魅力です。
動画配信技術に関するコンサルティングやサポートも提供しているため、自社の理想に沿った動画配信を実現しやすいサービスといえます。
料金 | 要相談 |
---|---|
無料トライアル | 30日間 |
機能 | ・ストリーミング配信 ・VOD配信 ・ライブ配信 ・イベント配信 ・視聴者分析 |
利用例 | ・オンライン研修 ・コンサート・舞台のライブ配信 ・決算説明会 ・社員教育動画配信 ・Web講演会 |
運営会社 | 株式会社PLAY |
⑦MOOGA
MOOGAは、動画配信初心者でも使いやすいシンプルな操作性が魅力の法人向け動画配信プラットフォームです。
企業の動画配信に必要となる機能に特化したサービスを確立することで、低コストを実現しています。
公開範囲やID・パスワード設定も可能で、セキュリティ面においても信頼できるサービスです。
難しい操作が必要ないサービスを探している場合や低コストで本格的な配信を目指したい場合にはおすすめできます。
料金 | 月額1.5万円〜10万円(6ヶ月以上利用) |
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無料トライアル | 30日間 |
機能 | ・ストリーミング配信 ・ライブ配信 ・ポータル ・簡易編集 ・視聴者分析 |
利用例 | ・社内情報共有 ・eラーニングセミナー ・社内・製品マニュアル ・採用活動 ・研修・人材育成 ・プロモーション |
運営会社 | 株式会社ワンゴジュウゴ |
目的に合った動画配信プラットフォームを選ぼう
ここまで動画配信プラットフォームの無料・有料サービスの違い・選び方・おすすめサービスについて解説してきました。
動画配信プラットフォームにはさまざまな種類がありますが、配信を成功へ導くにはサービス内容を吟味した上で、自社の目的や予算に合わせて適切なものを選択することが大切です。
今回紹介した7つのプラットフォームは、すでに多くの企業が導入している信頼性・安全性の高いサービスばかりです。
ぜひこの記事を参考に自社にピッタリのサービスを見つけ、動画配信に挑戦してみてくださいね。