動画制作はストーリーが重要!視聴者を惹きつける作り方と参考事例を紹介

動画制作
公開日:2022年12月2日 / 最終更新日:2023年11月3日
動画制作はストーリーが重要!視聴者を惹きつける作り方と参考事例を紹介
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VIDWEBコラム編集部
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動画制作は、ストーリーで視聴者を惹きつけることが重要です。

世の中に無数の動画コンテンツが存在する中、単に性能や機能をアピールしても、視聴者の心はつかめないでしょう。ストーリーのない動画は、目的のない道具のようなものです。視聴者にどんなメッセージを伝えたいのか、どんなストーリーにしたいのか、その重要性はますます高まっています。

そこで今回は、動画にストーリーが必要な理由、ストーリーのある動画の作り方、参考事例を紹介します。

動画制作でストーリーが重要な理由

動画制作においてストーリーが重要なのは、視聴者が企業や商品、サービスの魅力を理解するのに役立つからです。

かつての企業PR動画や商品・サービス紹介動画は、強みや特長、機能やスペックを伝えてこそ価値がありました。しかし、今は高品質な動画コンテンツを誰もが制作できる時代です。動画コンテンツの数は爆発的に増加しており、単に商品やサービスのメリットを並べただけでは、最後まで視聴してもらえません。

動画制作を成功させるには、視聴者の心に響く魅力的なストーリーを持った動画を制作する必要があります。

ストーリーのある動画制作のメリットとは?

では、ストーリーのある動画を制作する具体的なメリットとは何なのでしょうか。

視聴者の共感を得られる

ストーリー性のある動画制作によって、視聴者の共感を得られます。

クレアモント大学院大学のポール・ザック博士は、2つのグループに別々の動画を見せる実験を行いました。グループAには父親が息子と動物園で楽しく過ごす動画、グループBには脳腫瘍を患う息子との絆を涙ながらに語る父親の動画を見せたところ、Aはオキシトシン濃度が基準値より20%低下したのに対し、Bは47%も上昇しました。オキシトシンとはポジティブな感情と結びついたホルモンのことで、他者への愛着を形成したり、信頼感を高めたりする効果があります。

Bのオキシトシン値が上昇したのは、ストーリーを通じて登場人物に視聴者が共感したからであり、ストーリーによって鮮明な疑似体験を提供できるということです。動画に企業の考えや商品、サービスの魅力につながるストーリーを盛り込むことで、ブランドイメージの向上や、認知度アップにつなげられます。

視聴者の記憶に残りやすい

ストーリーのある動画は、視聴者の記憶に残りやすいという特徴を持っています。

スタンフォード大学のジェニファー・アーカー教授の研究によると、商品情報については、事実や数字の羅列よりもストーリーの方が最大で22倍も人々の記憶に残りやすいことが明らかになっています。モノや情報があふれる現代において、商品やサービスの特徴や機能的価値を伝えるだけでは、すぐに動画の内容を忘れてしまうでしょう。

ストーリーは感情的かつ理論的に情報を伝えられます。そのため、商品やサービスの印象を強めたり、世界観を表現したりするなど、視聴者に与える印象もコントロールできます。

動画制作で視聴者を惹きつけるストーリーの作り方

動画制作で視聴者を惹きつけるストーリーの作り方の流れは以下の通りです。

  1. 視聴後のアクションを明確にする
  2. 現状課題を解決するプロセスを考える
  3. プロットに視聴者の共感を高める要素を入れる
  4. 冒頭から動画に引き込む

それぞれについて詳しく説明します。

1.視聴後のアクションを明確にする

ターゲットの視聴後のアクションを明確にしましょう。

誰に動画を見てもらい、商品やサービスの何を知ってもらいたいのか、視聴後にどんな気持ちになり、どんな行動を起こしてほしいのかを決めます。

商品A例)ワイヤレスヘッドホン
誰に知ってもらいたいのか・20~30代前半の女性
何を知ってもらいたいのか・高音質とノイズキャンセリングで没入感のある立体的な音場を体感
・利便性や装着感に優れ、ファッションアイテムとしても有能
視聴後どんな気持ちになってほしいのか・ライブやコンサートにいるようなダイナミックな音質を楽しみたい
・イヤホンではなくワイヤレスヘッドホンを装着したい
視聴後どんな行動をとりたくなるのか・ワイヤレスヘッドホンを今すぐ購入したい
・サービスサイトに遷移して製品スペックと価格をチェックしたい
・ECサイトで口コミをチェックしたい
・同製品を比較して購入するべきか検討したい

視聴後のアクションを明確にすることで、ストーリーの方向性が定まりやすくなります。

2.課題を解決するプロットを考える

課題を解決するプロットを考える

次のステップは、視聴者が商品やサービスによって、どうやって現状課題を解決できるのかプロット(物語の流れ)を考えます。「これこそ探していた商品」「今必要としているサービスが見つかった」というように、視聴者に気づきを与えることがポイントです。

主人公(ターゲット)を設定する

視聴者がストーリーの世界観に感情移入しやすいよう「いつ」「誰が」「どこで」を明確にしましょう。

例)
・(いつ)朝の通勤、通学ラッシュピークの時間帯
・(誰が)20~30代前半の女性
・(どこで)通勤通学経路

視聴後のアクションから逆算して課題の提起をする

どんなシーンで商品Aが役に立つのか、視聴後のアクションから逆算して現状課題をピックアップする。

例)
・通勤、通学の時間帯を有効に活用できていない
・今のイヤホンの音質に満足していない

現状課題がどのように解決されるのか考える

商品Aで課題解決できる条件をいくつかピックアップして、アイデアを広げていきます。

例)
・高品質なヘッドホンで、通勤通学中もライブやコンサートの臨場感を体感できる
・音漏れしないから周囲を気にせず好きな音楽に没頭できる
・毎日の通勤、通学が楽しい時間になる

視聴者は現状課題を解決して、成長していく過程を目にすることで、そのキャラクターに共感して動画制作者が意図するアクションをとりやすくなります。

3.プロットに視聴者の共感を高める要素を入れる

共感をさらに高めるため、プロットに以下の要素を含めましょう。

社会的価値

企業や商品、サービスが社会的課題を解決するものなのか、ストーリーで示します。たとえ一部の人に価値があったとしても、誰かを苦しめるような要素が含まれていれば、ストーリーとして支持されません。

オープンさ

オープンさが視聴者の納得感を高めます。メリットばかりアピールするのではなく、失敗や間違いなど、ありのままをさらけ出すシーンも必要です。その上で、世の中を変えるために企業や商品、サービスが存在していることをアピールしましょう。

思いやり

思いやりや慈しみなど、人を傷つけないテーマであることが重要です。「ここまでやるのか」といったサービス精神もその一部です。ストーリーから思いやりが感じられると、企業や商品、サービスへの信頼度が増し、共感へとつながります。

4.冒頭から動画に引き込む

視聴者の離脱を防ぐために、ストーリーの冒頭から「誰が」「いつ」「どこで」「何を」しているのかすぐにわかるようにします。また、登場人物が複数いる場合は、その関係性がすぐに理解できるような状況からスタートします。例)母親と10代の息子が登場人物なら、朝食シーンを冒頭に持ってくるなど。

動画視聴が身近になった今、視聴者はストーリーの結末を先に知りたがる傾向にあります。起承転結のように結論が後回しになると、すぐに視聴をやめてしまうかもしれません。冒頭から視聴者の興味を引くような工夫をすることで、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。

動画制作ストーリーの参考事例

ここでは、製品のストーリーを伝えている動画事例を紹介します。

何げない日常がコンサート会場に「オーディオ製品のブランディング動画」

いつもの通勤・通学時間が製品の使用によってコンサート会場に置き換えられることを表現し、アーティストとリスナーに寄り添う動画に仕上がっています。

疲れた心が癒される「ロボット製品の紹介動画」

仕事や人間関係で感じるストレスや緊張を和らげる手段として、製品が役立つというストーリーです。製品の持つ不思議な魅力が伝わり、見る人の気持ちを和ませる動画に仕上がっています。

家族みんなが笑顔になる「衛生用品の商品紹介動画」

子供向け商品が家族みんなに幸せをもたらすというストーリーです。3DCGアニメーションを使用することで、実写では表現できない演出を可能としています。

まとめ:動画制作は視聴者を動かすストーリーが重要!

視聴者を惹きつけるために、ストーリーのある動画を制作することが重要です。企業や商品、サービスにストーリーを持たせることで、視聴者の共感を生み、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。

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