YouTube広告の指標「視聴率」とは?測定方法や平均、改善のコツ

動画マーケティング
公開日:2023年4月21日 / 最終更新日:2023年4月20日
YouTube広告の指標「視聴率」とは?測定方法や平均、改善のコツ
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VIDWEBコラム編集部
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「YouTube広告の視聴率」とは、YouTube上で動画広告が表示された回数(ユーザー数)に対して、実際に視聴された回数の割合を表す指標の一つです。動画広告を効果的に活用するには、目的に合った指標を確認する必要があります。この記事では、YouTube広告の視聴率の測定方法や平均視聴率などの基礎知識を解説します。

YouTube広告の視聴率とは?

YouTube広告の視聴率とは、YouTube上で動画広告が表示された回数(ユーザー数)に対して、実際に視聴された回数の割合を表す指標の一つです。計算式は「視聴率(%) = 視聴回数 ÷ 表示回数 × 100」となります。視聴率は、広告を見かけただけでなく、なんらかの興味を持ち、視聴またはクリックした人がどのくらいいたのかを検証できる指標です。そのため、視聴率が高いことは、ターゲットにとって動画広告のコンテンツが魅力的であり、関心のある人が多くいると捉えられます。

YouTube広告「表示」と「視聴」の違い

YouTube広告の「表示」と「視聴」では指標の測定方法に違いがあります。また、厳密にはインストリーム広告とインフィード動画広告でも測定方法が異なります。インストリーム広告、インフィード動画広告それぞれの表示回数、視聴回数の定義を紹介します。

【表示回数】

インストリーム広告の表示回数

インストリーム広告は、動画コンテンツの前・途中・後に再生される動画広告です。YouTube動画再生ページで動画の再生が始まると表示回数としてカウントされます。

インフィード動画広告の表示回数

インフィード広告はYouTubeの検索結果やおすすめ欄に表示される広告です。ユーザーに動画のサムネイルが表示されると表示回数としてカウントされます。

【視聴回数】

インストリーム広告の視聴回数

ユーザーが広告動画を30 秒間視聴すると視聴回数としてカウントされます。30 秒未満の動画の場合は、動画が最後まで視聴されるとカウントされます。動画広告のリンクをクリックするなどインタラクションによって視聴回数がカウントされる場合もあります。

インフィード動画広告の視聴回数

ユーザーがサムネイルをクリックし、動画再生ページが読み込まれると視聴回数としてカウントされます。

参考元:YouTube 広告と視聴に関する指標について – YouTube ヘルプ

YouTube広告・視聴率の確認方法

YouTube広告の視聴率は、Google広告のレポート機能で確認できます。

YouTubeに動画広告を出稿するには、Google広告のアカウントが必要です。YouTube広告を設定する際はGoogle広告アカウントから広告の種類やキャンペーンの目標、配信する動画を設定します。

広告配信を開始したあと、Google広告の管理画面からレポートタブを表示し、YouTube広告のキャンペーンを選択することで視聴率などの広告の成果を表す指標を確認できます。YouTube広告には視聴率以外にも成果を検証できる指標があり、その例は本記事の最後に紹介します。

なお、YouTube広告の設定方法については、以下の記事を参考にしてください。

YouTube広告の平均視聴率

Google広告のヘルプページでは、すべての業界の視聴率の平均は10~15%といわれています。

ただし、平均視聴率は広告の種類や業界によっても異なります。当社がYouTube広告を運用した経験では、インフィード動画広告の視聴率は10%以下、インストリーム広告の視聴率は15〜40%が多い印象です。

インフィード動画広告の平均視聴率は低いですが、サムネイルをクリックして視聴するユーザーは関心度が高いと考えられます。また、インストリーム広告の視聴率が低い場合は、動画広告のクリエイティブやターゲティングが広告の狙いと合っていない可能性があります。

次の項目では、YouTube広告の視聴率を改善するための対策例をご紹介します。

参考元:YouTube 広告と視聴に関する指標について – YouTube ヘルプ

YouTube広告の視聴率を改善する方法

YouTube広告の視聴率を改善するにはどのような方法があるのでしょうか。いくつかのポイントをご紹介します。

視聴率を改善する方法①:動画を短くする

YouTube広告は、短い動画ほど視聴率が高くなるといわれています。訴求したいメッセージをより短い動画で表現できるか検討してみましょう。同じメッセージが伝えられるのであれば、30秒の動画より20秒の動画の方が視聴率を高められる可能性があります。

視聴率を改善する方法②:動画のクリエイティブを改善する

YouTube広告の視聴率が低い場合、動画冒頭の訴求力が不足している可能性があります。スキップ可能なインストリーム広告の場合、ユーザーは最初の5秒で視聴を続けるか判断します。インパクトのあるビジュアルやベネフィットの訴求、行動を促すフレーズなど、わずかな調整でも視聴率が変わる可能性があるため、改善を繰り返して自社の成功パターンを見つけましょう。

視聴率を改善する方法③:複数の動画をローテーションする

YouTube広告で同じクリエイティブの動画を長期間、繰り返し配信し続けると、ユーザーに飽きられて離脱につながったり、「すでに見たことがある」という理由でスキップされたりする可能性が高まります。動画は複数パターン用意し、ローテーションしながら配信すると効果的です。

視聴率を改善する方法④:ターゲティングを見直す

視聴率が低い原因は「ターゲットが合っていない」「ターゲットを絞りすぎている」可能性も考えられます。ターゲットが合っていない場合、YouTube広告を運用しながら広告に反応したユーザー層を見極め、ターゲティングを見直すことが大切です。

また、精度の高いターゲティングを目指すあまり、ターゲットを絞りこみすぎて高視聴率につながらないケースもあります。YouTube広告は、幅広いユーザーに広告を配信することで商品・サービスに興味のある新たな層を発見できるメリットもあります。認知度向上を目的とする場合などには、ターゲットを広げてみるのも対策のひとつです。

参考元:動画キャンペーンの運用のヒント – YouTube ヘルプ

その他のYouTube広告の効果を計る指標

YouTube広告の成果を検証する指標は視聴率以外にもさまざまな観点があります。動画のクリエイティブを改善したり、より効率的に運用できるよう設定を調整するには、広告の目的に合った指標を知ることが大切です。以下にYouTube広告の指標の例を挙げます。

エンゲージメント数

ユーザーが動画広告を10秒以上視聴するか広告をクリックした場合にカウントされます(インストリーム広告の場合)。広告を見たり、行動したりしたユーザーの全体像を把握でき、条件の異なる他のキャンペーンと比較したい場合にも役立ちます。

「動画再生時間の割合」の指標

動画を再生した視聴者のうち、動画全体の25%、50%、75%、100%再生したユーザーの割合を示した指標です。ユーザーが動画内のどの時点で離脱したかを把握でき、クリエイティブの改善に役立ちます。スキップ可能なインストリーム広告の場合、一般的には動画開始5秒後から離脱が始まりますが、それ以外のタイミングで大きく視聴者が減少している部分は改善の余地があるといえます。

獲得アクション数

獲得アクション数は、広告視聴後の動画視聴数、再生リストに追加された動画数、高評価数、チャンネル登録数、共有数など広告を見たことで行われたさまざまなアクションを計測する指標です。これらのアクションはYouTube広告の料金が発生するものではなく、キャンペーンによって得られた付加価値を把握したり、関心度の高いユーザーを把握したりするのに役立ちます。

参考元:YouTube 広告と視聴に関する指標について – YouTube ヘルプ

まとめ:YouTube広告の指標を蓄積し、改善に活かそう

YouTube広告の視聴率は、広告の効果を計るのに効果的な指標です。

ただし、YouTube広告の平均視聴率は広告フォーマットの種類や業界によって変動することがあるといわれています。そのため、一般的な平均視聴率はあくまで参考値です。実際には、YouTube広告を運用しながら継続的にデータを蓄積し、自社独自の好不調の基準を定めるとよいでしょう。

記事内でもご紹介しましたが、視聴率を改善するには地道な調整が不可欠です。動画のクリエイティブやターゲティングを工夫し、視聴率の改善を試みましょう。

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