パーソナライズド動画とは?活用法や作り方、おすすめのサービスも紹介

動画制作
公開日:2023年12月29日 / 最終更新日:2023年12月27日
パーソナライズド動画とは?活用法や作り方、おすすめのサービスも紹介
桔梗 素直
桔梗 素直 株式会社VIDWEB クリエイティブコミュニケーション部

パーソナライズド動画とは、顧客データに基づいて、パーソナライズ(個別化)された動画のことです。One to Oneコミュニケーションを強化できるため、リード生成やエンゲージメントを向上したいマーケターの方は、パーソナライズド動画について詳しく知りたいのではないでしょうか。

そこでこの記事では、パーソナライズド動画の仕組みと作り方、企業がパーソナライズド動画を活用するメリットなどについて詳しく解説します。おすすめのパーソナライズド動画サービスも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

こんな方におすすめの記事です
  • パーソナライズド動画の仕組みや活用シーンがよくわからない
  • パーソナライズ動画を導入したいが何からやってよいのかわからない

パーソナライズド動画とは?

パーソナライズド動画とは、顧客の属性や行動に基づいてカスタマイズした動画のことです。一人ひとりに最適化されたオリジナル動画を生成できるため、動画の視聴率やクリック率が向上するなど、One to Oneマーケティングの実現に役立ちます。

主な活用シーン

パーソナライズド動画は、WebサイトやSNS、メール配信など、さまざまなプラットフォームやチャネルで活用できます。以下は業界別の主な活用シーンです。

営業・マーケティングの活用例

営業・マーケティング活用例
対面営業タブレット端末に必要事項を入力し、料金プランのシミュレーション動画をリアルタイムで再生する。
コールセンターコールセンターでヒアリングした内容を基に、パーソナライズド動画を作成し、SNSやメールを通じて動画のURLを発行する(リマインド)。
サービスサイト顧客がサイト上にあるフォームに情報を入力すると、その情報を基にパーソナライズド動画が自動生成され、そのまま再生される。
アップセル会員サイトのマイページで、ノーマルユーザーにワンランク上のサービスをシミュレーションし、アップグレードを訴求する。

業界別活用例

業界活用例
不動産業界土地や物件を探しているユーザーに、エリア・物件を紹介する動画を生成する。
フィットネス業界ユーザーの目標やレベルに基づいて、トレーニング動画を生成する。
教育業界目的、学習スタイル、進行状況に基づいて、教育動画を生成する。
旅行業界旅行履歴や選択肢に基づいて、旅行ガイド動画を生成する。
保険業界契約内容、プランに応じた保障内容を説明する動画を生成する。
資産運用業界最適な商品、運用イメージ、リスクなどを紹介する動画を生成する。
教育機関(大学)興味関心がある学部のキャンパスライフをイメージさせる動画を生成する。

パーソナライズの仕組み

パーソナライズド動画は、ベース動画と可変レイヤーという2つの要素を組み合わせて生成します。

  • ベース動画:全ての視聴者に共通の情報を伝えるベースとなる部分。商品やサービスの基本的な特徴や、ブランドメッセージなどが含まれる。
  • 可変レイヤー:視聴者ごとに異なる情報を表示するためのレイヤー部分。視聴者の年齢や性別、購入履歴や閲覧履歴に基づいて、音声・テキスト・画像を複数パターン用意する。

ユーザーのデバイス上でパーソナライズド動画を自動的に生成するには、パーソナライズド動画の生成システムを活用することが一般的です。

パーソナライズド動画のメリット

企業がパーソナライズド動画を活用するメリットは以下の5つです。

  • 顧客体験(CX)の向上
  • 売上の向上
  • オペレーションコスト削減
  • 動画制作コスト削減
  • 視聴ログのマーケティング活用

それぞれについて説明します。

顧客体験(CX)の向上

パーソナライズド動画は、視聴者の興味関心を反映した動画コンテンツを生成できるため、従来の画一的な動画に比べて顧客体験(CX)の向上が見込めます。

Adobeの調査(※1)によると、Z世代の消費者の約6割とミレニアル世代の消費者の半数以上が、パーソナライズされた体験を期待していると回答しており、パーソナライズド動画は今後ますます重要なマーケティングツールとなることが予想されます。

※1 Adobe | アドビ、「デジタルエコノミー/ジェネレーティブAIが消費者と企業に与える影響」に関する調査結果を発表(2023年4月20日)

売上の向上

パーソナライズド動画は、商品やサービスの理解を深めるだけでなく、売上の向上も期待できます。たとえば、ECサイトでは、ユーザーが興味を持つ可能性の高い商品をパーソナライズすることで、商品購入に至る可能性を高めることができます。

また、オンラインスクールなどでは、ユーザーの学習進度や理解度に合わせて教材動画をパーソナライズすることで、継続的な学習を促進できます。

オペレーションコスト削減

パーソナライズド動画によって、企業のオペレーションコストを削減できる可能性があります。

個別にカスタマイズした商品やサービスの情報を提供できるため、問い合わせ数が減少し、コールセンターや受付窓口の工数を削減できます。また、アフターサービスも強化できるため、クレームの削減も期待できます。

動画制作コスト削減

パーソナライズド動画は、動画制作コストを大幅に削減できます。

従来の方法では、セグメントごとに個別の動画を制作する必要がありましたが、パーソナライズド動画は、一度に多くの個別化された動画を生成できます。これにより、制作時間と人件費を大幅に削減できます。

視聴ログのマーケティング活用

パーソナライズド動画は、視聴者の反応や行動をリアルタイムで把握できるため、動画マーケティングの成果を大幅に向上できる可能性があります。
また、視聴されたパーソナライズド動画の傾向を分析することで、視聴者の趣味嗜好や価値観など、より詳細な視聴状況が把握でき、それに基づいたマーケティング戦略を策定できます。

パーソナライズド動画の作り方

パーソナライズド動画の制作ステップは以下の通りです。

  1. 顧客分析・目標設定:自社で保有する顧客情報からターゲットやセグメントを抽出し、実現したいシナリオのゴールを設定します。
  2. 全体設計:パーソナライズする項目やストーリーの分岐パターンを作成します。
  3. シナリオ作成:セリフやナレーション、CTAボタンのデザインを決定します。
  4. 動画コンテンツ制作:ベース動画と可変レイヤーを制作します。
  5. システム開発:システムを設計・構築し、MA(※2)やCRM(※3)などの外部システムと連携します。システムにコンテンツをアップロードして、視聴ページのURLを発行します。
  6. 配信・公開:WebサイトやメルマガにURLを設置するなどして、ユーザーが動画を視聴できるようにします。

パーソナライズド動画の自動生成システムは、自社のシステム開発部門や外部のシステム開発会社に依頼して制作します。ただし、オリジナルのシステムをゼロから構築すると高いので、パッケージとして販売されているパーソナライズド動画生成システムを導入すると良いでしょう。

※2 MA(Marketing Automation):マーケティング活動を自動化するツール。
※3 CRM(Customer Relationship Management):顧客情報を管理・分析するツール。
桔梗 素直

システム導入に迷った方は実績が豊富で信頼できる動画制作会社に相談するのも一つの方法です!

パーソナライズド動画制作サービスおすすめ3選

パーソナライズド動画制作サービスとは、パーソナライズド動画を生成するシステムを含むパッケージ型の商品のことです。ここでは、おすすめのサービスを3つピックアップしてご紹介します。

1.livepass Catch

livepass Catch

画像引用:livepass Catch

livepass Catchは、livepas株式会社が提供するパーソナライズド動画制作サービスです。

顧客データをベンダー側(livepas)と連携することなく動画を生成できるため、データ漏えいのリスクを軽減できます(特許技術)。コールセンターの効率化、営業支援、オンラインマーケティングの効果向上など、さまざまな用途で活用されています。

取引実績

  • 株式会社大広(広告)
  • 松井証券株式会社(証券)
  • アルティウスリンク株式会社(バックオフィス)
  • 株式会社ドコモ・インサイトマーケティング(リサーチ)
  • アルヒ株式会社(金融)

livepass Catchのパーソナライズド動画事例

生命保険の加入案内を行う事例です。livepass株式会社とTOPPANエッジ株式会社が共同でサービスを提供しています。

2.PRISM

PRISM

画像引用:PRISM

PRISMは、株式会社クリエ・ジャパンが提供するパーソナライズド動画制作サービスです。

MA連携によってさまざまなデータを活用し、ユーザー属性に合わせてパーソナライズド動画を生成。動画内に選択肢を設置できるインタラクティブ機能を搭載しているため、視聴者の興味関心に合わせてシナリオを変更できます。

取引実績

  • 富士通株式会社(情報通信)
  • Jストリーム(情報通信)
  • グリー株式会社(情報通信)
  • Skillenza(HRテック)
  • ソニー損害保険株式会社(保険)
  • CO・OP共済(保険)

PRISMのパーソナライズド動画事例

損害保険会社の既存顧客にアップセル提案を行う事例です。株式会社クリエ・ジャパンと富士通株式会社が共同でサービスを提供しています。

3.eMotion

eMotion

画像引用:eMotion

eMotionは、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社が提供するパーソナライズド動画制作サービスです。

動画内にアンケートや選択肢を設置できるインタラクティブ機能や、動画を章分けしてジャンプできる機能が搭載されています。また、動画内で資料をダウンロードしたり、コールセンターに問い合わせたりするためのCTA(コール・トゥ・アクション)を設置することも可能です。

取引実績

  • 株式会社エイチ・アイ・エス(旅行)
  • 三井住友信託銀行株式会社(金融)
  • 住友生命保険相互会社(保険)

eMotionのサービス紹介動画

eMotionのサービス紹介動画です。

パーソナライズド動画を制作してマーケティングを強化しよう

パーソナライズド動画は、視聴者に最適化した情報の提案ができるため、マーケティング戦略を強化できます。また、専門用語や情報量が多い商品やサービスであっても、動画でわかりやすく伝えられるため、ブランドと顧客とのつながりを強化し、顧客ロイヤルティを高めることができます。

株式会社VIDWEBは、あらゆる動画活用を支援する会社です。幅広いジャンルの動画制作に対応しており、高品質な動画を低コストかつスピーディーに提供します。どうぞお気軽にお問い合わせください!

桔梗 素直
桔梗 素直 株式会社VIDWEB クリエイティブコミュニケーション部

大学卒業後大手保険代理店に5年間勤務勤務。その後動画市場の将来性を感じ、オンラインスクールにて動画マーケティングや制作方法を学び、VIDWEBへ入社。丁寧親切且つ的確なコンサルテーションと提案に定評があり、クライアントが動画制作によって抱えている課題を親身になって日々解決している。

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