CSR動画は、企業が取り組むCSR活動の内容やその成果、社会への貢献、そして企業理念などを広く発信し、ステークホルダーとのエンゲージメントを高めるための効果的なツールです。
この記事では、参考にしたいCSR動画の事例を厳選し、それぞれの動画の優れた点や制作のポイントを解説します。さらに、効果的なCSR動画を制作するための具体的な方法や戦略についても詳しく解説します。
- CSR活動の内容を効果的に伝えたい広報の方
- CSR動画の制作を検討しているマーケターの方
- CSR動画のトレンドや事例を知りたい方
CSR動画とは
CSR動画とは、企業が社会に対して行っている貢献活動やその成果を、わかりやすく伝えるための動画コンテンツです。企業がCSR動画を制作・公開することで、以下のメリットが期待できます。
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CSR動画は、企業のWebサイト、SNS、YouTubeなどの動画共有プラットフォームで公開され、より多くの人々にCSR活動を知ってもらうための重要なツールとして活用されています。
CSRはSDGsの達成に貢献する手段の一つ
CSRは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する手段の一つであり、CSR動画内でも言及されることが多くなっています。
たとえば、従業員の多様性を尊重する取り組みはSDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、環境に配慮した製品開発は目標12「つくる責任 つかう責任」に貢献します。
企業は、自社のCSR活動がSDGsのどの目標に貢献しているかを明確にすることで、自社の貢献度をステークホルダーにアピールし、企業価値向上につなげられます。
国内外に向けた企業のCSR動画事例8選
ここでは、企業のCSR活動と動画の事例を8つ紹介します。
NTTグループ
NTTグループは、企業の成長と社会課題の解決を両立させるために、自らの幸せと他者の幸せを同時に実現する「SELF AS WE (セルフアズウィ)」という考え方を採用しています。
CSR動画の特徴
子どもの部屋を舞台に、おもちゃを他者に見立てることで、NTTグループが目指す未来を表現しています。高い倫理観と、未来の社会を変える革新的な技術「IOWN構想」によって、地球にも人にも優しい社会が構築されていく様子を、視聴者に分かりやすくイメージさせています。
富士フイルムホールディングス
富士フイルムホールディングスは、2040年度までに自社のエネルギー使用によるCO2排出量を実質ゼロにする「カーボンゼロ」を目指しています。
CSR動画の特徴
代表取締役社長自らが出演し、CO2排出削減のイメージ図を交えながら、新たな環境戦略「Green Value Climate Strategy」について熱意と情熱を込めて語っています。トップの強い想いが伝わることで、企業の環境問題への取り組み姿勢が明確になり、視聴者に説得力と信頼感を与えています。
NEXCO東日本
NEXCO東日本は、大規模なインフラを管理する立場から、SDGsの達成に貢献するためにさまざまな取り組みを行っています。
CSR動画の特徴
高速道路やサービスエリアにおける具体的な取り組みを紹介するだけでなく、現場社員のインタビューを交えることで、NEXCO東日本の活動を多角的に、わかりやすく伝えています。視聴者は社員の声や現場の映像を通じて、企業の取り組みをより身近に感じ、共感と信頼感を得られます。
花王株式会社
花王の技術力は、身近な暮らしの課題解決にとどまらず、地球全体の共生を視野に入れた世界規模の社会課題解決にも貢献しています。
CSR動画の特徴
花王が世界で取り組む6つの先進技術(バイオIOS、蚊の忌避研究など)を、26分という長編アニメーションで分かりやすく解説しています。日用品開発で培われた技術が、環境問題や感染症対策など、多岐にわたる分野でどのように活かされているのか、その可能性を深く理解できます。
日本事務器株式会
日本事務器株式会社(NJC)は、2015年から東京都あきる野市にある「日本事務器・あきる野引田 企業の森」で、花粉の少ない森づくり活動に取り組んでいます。
CSR動画の特徴
今年で9年目を迎えた社員ボランティアによる大刈り作業の様子を、ドキュメンタリー風に撮影しています。成長した樹木の周りの草木を刈り、森の環境を整える大刈り作業の具体的な内容や意義を説明することで、森林保全の重要性や企業の貢献について理解を深められます。
富士電機株式会社
富士電機は、「ビジネスパートナーを尊重し大切にする」という行動規範のもと、持続可能な社会を支えるサプライチェーンの構築を目指しています。
CSR動画の特徴
調達部長自らが、「循環型社会の実現」に向けた具体的な取り組みとして、環境負荷の少ない資材調達を積極的に推進していることを解説しています。高まるサプライチェーン全体の社会的責任への関心に応え、企業の環境問題への積極的な姿勢を明確にアピールしています。(※動画は全編英語です。)
NKCグループ
NKCグループは、「変化が激しい時代の中、より一層社会課題に向き合う企業風土の構築」を目指し、「CSR 3Step Project」をスタートさせています。
CSR動画の特徴
製品・サービスを通じた社会貢献やボランティア活動など、多岐にわたる内容を通して、NKCグループが「CSR 3 Step Project」を通じてどのようにSDGs達成に貢献しているのかを、アニメーションでわかりやすく解説しています。社員への階層別教育や啓発活動にも活用できるコンテンツとなっています。
日清医療食品株式会社
日清医療食品は、CSRを企業の社会的責任として捉えるだけでなく、医療・福祉に特化したフードサービスのリーディングカンパニーとして、社会課題への具体的な対応策を模索し、実践しています。
CSR動画の特徴
達成目標の数値を提示し、代表をはじめとしたキーマンのインタビューや、「廃油用油の供給および利用に関する基本合意書」の調印式の様子など、具体的な対応策を映像化しています。企業が社会貢献活動に積極的に取り組んでいる姿勢が伝わる、説得力のある内容となっています。
効果的なCSR動画を制作する3つのポイント
企業がより効果的なCSR動画を制作するためのポイントは以下の3つです。
- 企業の取り組みを具体的かつリアルに伝える
- ストーリーテリングを活用する
- 誰にでもわかる言葉で会社の思いを伝える
それぞれについて説明します。
企業の取り組みを具体的かつリアルに伝える
CSR活動の内容をただ説明するだけでなく、実際に活動している様子や現場の声を映像で見せることが重要です。環境保護活動であれば、社員が清掃活動や植樹活動に参加している様子を紹介することで、「この企業は本気で環境問題に取り組んでいる」という実感を持ってもらえます。
ストーリーテリングを活用する
視聴者の共感を得るためには、ストーリー仕立てで伝えることが効果的です。企業がどのようなプロジェクトを立ち上げ、どのように取り組んでいるのか、心情を交えながら描くことで、企業の価値やCSR活動の魅力が効果的に伝わり、視聴者の心を動かすことができます。
誰にでもわかる言葉で会社の思いを伝える
企業理念やビジョンは、難しい言葉や専門用語を使わずに、誰にでもわかりやすい平易な言葉で伝えましょう。短い言葉で簡潔に説明することで、視聴者にメッセージがしっかりと伝わります。また、日本語だけでなく、英語などの字幕を付けることで、より多くの人々にメッセージを届けられます。
CSR動画を制作して企業のブランド価値を高めよう
CSR動画は、企業のブランドイメージ向上、採用活動の強化、投資家からの信頼獲得など、多岐にわたるメリットをもたらします。効果的なCSR動画を制作して、企業価値の向上を実現しましょう。
VIDWEBは、高品質な動画を低コストかつスピーディーに提供する動画制作・映像制作会社です。CSR動画制作はもちろん、効果的な動画活用方法もご提案いたします。お気軽にお問い合わせください!
ストーリーテリングとは、ビジネスやプロジェクトにストーリーを持たせることです。