近年、数多くの企業から注目を集めているインタラクティブ動画。インタラクティブ動画は、企業が一方的にメッセージを伝えるだけでなく、視聴者にアクションを起こしてもらえる体験型のコンテンツです。
コンバージョンを獲得しやすくなったり、視聴完了率アップを目指せたり、インタラクティブ動画を導入することで、さまざまなメリットを得られます。
しかし、「どのようにインタラクティブ動画を作成すればいいの?」、「通常の動画と作成方法は異なるの?」と疑問をお持ちの企業も少なくありません。
そこで今回の記事では、インタラクティブ動画の作り方を紹介します。自社で制作すべきか、制作会社に依頼すべきか悩んでいる方に向け、それぞれのメリットとデメリットも説明するので、参考にしてください。
インタラクティブ動画の作り方とは
インタラクティブ動画を制作する方法は、主に以下の通りです。
- 自社で制作する
- 動画制作会社に依頼する
インタラクティブ動画は編集ツールなどを使用して自社で制作することもできますし、制作会社に依頼することもできます。
しかし、インタラクティブ動画の作り方は通常の動画とは異なり、「インタラクティブ化」を行わなくてはいけません。視聴者がタップできるボタンを設置したり、動画上に表示するポップアップを作成する必要があります。
そもそもインタラクティブ動画とは
「インタラクティブ化」について理解を深めるために、インタラクティブ動画の概要を確認しておきましょう。
インタラクティブ動画とは、視聴者がアクションを起こせる仕組みを取り入れた動画のことです。動画をタップすることで商品の説明を表示させたり、ストーリーの展開を選べたり、さまざまな種類のインタラクティブ動画があります。
インタラクティブ動画は、動画を受動的に視聴してもらうというよりも、視聴者は能動的な姿勢で動画を再生します。そのため、動画を最後まで視聴してもらえる可能性が高まりますし、視聴者の関心・興味を高めることができます。
詳細は以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
インタラクティブ動画のニーズが高まっている背景
インタラクティブ動画へのニーズが高まっているのはどうしてでしょうか?
現在は、スマートフォンの普及や5Gなどの影響で、動画を視聴しやすい環境が整っています。そのため、動画マーケティングの重要性が以前よりも増しており、コンテンツの多様化も進んでいます。
インタラクティブ動画は、従来の動画とは異なり、視聴者がアクションを起こせる仕組みを採用しています。通常の動画とは異なる特徴をもつため、インタラクティブ動画に注目する企業が増えています。
インタラクティブ動画は自社で制作すべき?制作会社に依頼すべき?
それでは、インタラクティブ動画はどのように制作すればいいのでしょうか?自社で制作する方法と、制作会社に依頼する方法、それぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。
自社で制作するメリット
自社でインタラクティブ動画を制作するメリットとして、コストを抑えられることが挙げられるでしょう。
自社に動画制作スキルをもつ人材がいれば、動画制作会社に依頼する必要がないので、外注コストを抑えられます。修正がある場合でも追加費用を気にする必要がありません。
また、MIL(ミル)やWIREWAX(ワイヤマックス)、 DoGa(ドゥーガ)など、インタラクティブ動画を簡単に制作できるツールやサービスが数多くリリースされています。
リーズナブルな価格で利用できるツールも多く、作業効率をアップすることもできるので、現在は自社で制作しやすい環境が整っているといえるでしょう。
自社で制作するデメリット
インタラクティブ動画を自社で制作する場合、専門知識が必要になることや、工数がかかることが懸念されます。
動画制作に関する知識やノウハウをもっている社員がいないと、クオリティの高い動画を制作するのは難しいですし、部分的に外注する必要が生じコストがかかる可能性があります。
さらに、シナリオ作成や撮影、動画編集など、さまざまな作業を行う必要があるため、動画制作に慣れていない社員だと多くの時間を要します。
質の高いコンテンツを目指したい場合や、作業できる人数に制限がある場合は、自社で制作する以外の方法を考えましょう。
動画制作会社に依頼するメリット
動画制作会社に依頼するメリットは、クオリティの高いコンテンツを目指せる点です。
動画のプロが制作を担当するので、自社では思いつかないようなアイデアを取り入れたり、最新技術を活用してコンテンツを作成したりすることができます。
さらに、動画マーケティングまでサポートをしてくれる動画制作会社もあるので、自社の課題やニーズに合わせて依頼する範囲を決定することができます。
特に、インタラクティブ化が必要な動画を制作する場合は、専門知識をもった動画制作会社に依頼すると安心でしょう。
動画制作会社に依頼するデメリット
動画制作を依頼する場合、外注コストや会社選びについて考える必要があります。
動画制作会社や利用するプラン、依頼する範囲によって費用は大きく変わるので、見積もりを作成してもらい、複数の会社を比較検討しなくてはいけません。
コストだけでなく、実績やスキル、サポート体制など、多角的な視点で最適な会社を選ぶ必要があるので、会社選びに労力がかかります。
ただ、専門知識をもつ社員が自社にいない場合、制作に時間がかかって結果的にコストがかさむことがあるので、動画制作会社に依頼した方が安上がりなケースもあります。
自社でインタラクティブ動画を制作するステップ
自社で動画を制作する流れは以下の通りです。
- 目的設定
- ターゲット設定
- 構成・台本作り
- 素材作成
- 編集・インタラクティブ化
それぞれの作業について、以下で詳しく確認しましょう。
目的設定
まず、インタラクティブ動画を制作する目的を設定することが重要です。目的が定まっていないと、制作するコンテンツや最適な配信先を決めることができません。
商品・サービスのプロモーションや、ブランディング、エンゲージメントの向上、認知拡大など、企業によって動画制作の目的は大きく異なります。
例えば、認知拡大を目指したコンテンツであれば、商品・サービスの説明をポップアップで表示したり、拡散される可能性があるSNSで配信したり、目的にあわせた対応を取ることができます。
目的を最初に設定して、高い効果が期待できるインタラクティブ動画を制作しましょう。
ターゲット設定
目的設定とあわせてターゲットを設定することも大切です。
誰に向けた動画であるか考えることで、印象に残りやすいメッセージやストーリーを考えやすくなり、配信方法などを決定しやすくなります。
例えば、Instagram(インスタグラム)は若い世代のユーザーが多いので、ターゲットを20代前半などに設定している企業は、Instagramで動画を配信することでリーチしたい層にコンテンツを届けられます。
このようにターゲットが決まっていれば、最適な配信場所を見つけやすく、インタラクティブ動画の効果を高められる可能性があります。
構成・台本作り
目的やターゲットが決まったら、続いては構成や台本を作成します。
ただ伝えたい情報を伝えるだけでは、視聴者に飽きられてしまう可能性があります。ストーリー性のある構成や、視聴者の興味・関心を高められる台本を作成することで、離脱されにくいコンテンツを目指せるのです。
インタラクティブ動画の場合、どのような仕組みを取り入れるか、視聴者にどのような体験をしてもらうかについても同時に考える必要があります。
さらに、視聴者に展開を選択してもらうインタラクティブ動画の場合は、複数の台本を用意しなくてはいけません。
素材作成
作成した構成や台本に基づいて、素材を準備しましょう。動画内で使用するイラストや画像、グラフ、図などを用意します。このような素材を動画に差し込むことで、視聴者の理解度が高まりやすくなります。
動画素材を用意する際は、手ブレや構図に注意しながら撮影を実施しましょう。撮影スケジュールの調整やロケ地、スタジオの確保なども行う必要があります。
1カットが長くなりすぎないように注意する、逆光になる場所を避けるなど、注意すべきポイントが多数あるので、撮影に慣れていない企業にとってはハードルが高いかもしれません。
編集・インタラクティブ化
動画の素材がそろったら、編集・インタラクティブ化を行いましょう。
動画素材をトリミングしたり、明るさを調整したりして、編集を進めていきます。イラストやグラフなどを挿入したり、ナレーションで説明したりして、視聴者にとってわかりやすい動画を目指すことが大切です。
基本的に、自社でインタラクティブ動画を作成する場合、動画編集ツールを利用してインタラクティブ化を行います。視聴者がアクションを起こしやすいように、ボタンを目立たせる、テキストのカラーを変えるなどして工夫するとよいでしょう。
インタラクティブ動画を制作できるツール
ここでは、インタラクティブ動画を制作できるツールを確認していきましょう。
- WIREWAX(ワイヤマックス)
- MIL(ミル)
- DoGa(ドゥーガ)
- Tig(ティグ)
- YouTube(ユーチューブ)
- ZENTRICK(ゼントリック)
- Power Point(パワーポイント)
- itutor(アイチューター)
- TOUCHSPOT(タッチスポット)
それぞれのツールによって、利用できる機能やプラン、料金、操作性などが異なるので、自社が重視するポイントを踏まえた上でツールを選ぶことが大切です。
制作会社にインタラクティブ動画を依頼するステップ
制作会社にインタラクティブ動画を依頼する場合は、どのような流れで制作を進めるのでしょうか?
- ヒアリング
- 企画
- デザイン・素材作成
- 編集・インタラクティブ化
- ユーザーテスト
以下で、それぞれのステップについて詳しく紹介します。
ヒアリング
まずヒアリングを実施して、課題やニーズ、目的などを明確化します。制作会社によっては、マーケティング状況について確認することもあります。
制作会社側はヒアリングで得た情報を参考にしながら、会社の状況に合わせて最適なプランを考えたり、どのような動画を作成すべきか提案したりします。
具体的な内容が決まったら、見積もりの作成やスケジュールの設定を行います。ヒアリングは相互の認識を一致させるために重要なので、必要なことをしっかりと伝えることが大切です。
企画
ヒアリングで状況を確認した後は、どのようなコンテンツを目指すか考えていきます。
具体的には、ターゲットや目的、KPIを設定し、ストーリーの構成や台本作成などを行います。コンテンツの方向性を決める重要なプロセスなので、打ち合わせを複数回実施したり、修正が繰り返されたりすることが多いです。
インタラクティブ動画の場合、視聴者にどのような体験をしてもらうか、どのような仕組みを取り入れるかなどについても、企画段階で決めていきます。
デザイン・素材作成
企画で決定した内容に基づいて、デザインや素材を作成します。画像やイラスト、グラフなどをデザインしたり、撮影を実行したりする段階です。
動画に差し込むテキストをライティングしたり、キャッチコピーを考えたりして、編集に向けた準備を行います。
デザインは企業やブランドのイメージを構築するために大切ですし、メッセージは視聴者の共感を得る上で重要な役割を担います。
そのため、自社がイメージするコンテンツを目指せそうか、制作会社とのやりとりを通して判断する必要があります。
編集・インタラクティブ化
動画のデザインや素材を作成できたら、続いては編集・インタラクティブ化の作業に移ります。
集めた素材を組み合わせたり、動画素材をトリミングしたりして、動画の完成を目指します。また、視聴者がアクションを起こせるような仕組みを動画に入れていきます。
ちなみに、編集・インタラクティブ化は、動画の効果やクオリティを左右する重要な作業です。そのため、実績やスキルのある動画制作会社を選ぶことをおすすめします。
ユーザーテスト
動画が完成したら、最後にユーザーテストを実施します。ユーザーテストとは、実際に数人前後のユーザーに動画を視聴してもらうことで、コンテンツの問題点や改善点を見つけることです。
「わかりづらい箇所がある」、「アクションを起こしづらい」など、配信後に起こり得るリスクをあらかじめ確認します。
ユーザーの意見を参考にしながら修正をして、納品という流れになります。
インタラクティブ動画のおすすめ制作会社
ここでは、おすすめの制作会社を紹介します。
VIDWEB(ビッドウェブ)
当社VIDWEBは、これまでに4,000本以上の動画制作を手掛けてきた会社です。低コスト、およびスピーディーに動画を制作しているだけでなく、動画マーケティングの支援も行っています。
インタラクティブ動画にも対応しており、360°動画やアンケート、商品説明、選択式のストーリーなどを取り入れた動画を制作できます。
さらに、世界中の1,500名以上のクリエイターとつながっているので、海外ロケも低価格で実施可能です。また、動画のジャンルやニーズにあわせて、最適なクリエイターをアサインすることができるので、クオリティの高いインタラクティブ動画を目指せます。
タクビス
タクビスは、インタラクティブ動画に特化した制作会社です。通常の動画制作からインタラクティブ化までを一貫してサポートしています。予算やニーズに応じて依頼範囲を決めるなど、柔軟な対応も可能です。
タクビスは動画編集ツールのMILとパートナーシップを結んでおり、リーズナブルな価格でのインタラクティブ動画制作を実現します。
契約期間に縛りもないので、期間限定でインタラクティブ動画を活用したいという企業のニーズにも応えられます。
ピクルス
ピクルスは、インタラクティブ動画とWeb動画の制作サービスを提供している会社です。自社サイトやSNS、YouTubeなど、あらゆる配信先にあわせた動画を制作しています。
ピクルスはマーケティング支援を実施しており、動画制作からデータ分析までの総合的な対応が可能です。
インタラクティブ動画であれば、3ヶ月程度を目安として完成させることができます。
コンバージョンにつながるインタラクティブ動画を制作しよう
今回の記事では、インタラクティブ動画の作り方を解説しました。視聴者と企業が双方向でコミュニケーションを取れるインタラクティブ動画は、通常の動画と制作過程が異なります。
インタラクティブ化が必要になりますし、インタラクティブ動画の成果を最大化するための知識が求められます。
自社でインタラクティブ動画を制作した経験がない、専門知識を持った社員がいないなどの場合、動画制作会社に依頼することをおすすめします。課題やニーズにあった動画を提案してくれますし、クオリティの高い動画を目指せます。
視聴者の興味・関心を高められるコンテンツを取り入れて、コンバージョンにつながるインタラクティブ動画を制作しましょう。