BtoB企業がYouTube広告を効果的に活用するポイントと事例

動画マーケティング
公開日:2023年1月6日 / 最終更新日:2023年11月17日
BtoB企業がYouTube広告を効果的に活用するポイントと事例
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VIDWEBコラム編集部
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YouTubeでBtoBのWeb広告を目にすることが増えました。近年では、BtoB企業がWebマーケティングに力を入れていることからBtoB市場での動画活用も進んでいます。この記事では、BtoB企業がYouTube広告を効果的に活用する方法や参考になる事例をご紹介します。

BtoBにYouTube広告は効果的?

YouTube広告は、一般的にBtoC(Business to Consumer)と呼ばれる一般消費者向け商品・サービスのPRに多く活用されている印象をお持ちの方も多いでしょう。しかし、近年では企業間取引であるBtoB(Business to Business)分野でもYouTube広告を活用するケースが増えています。

背景には、BtoB市場でのWebマーケティング需要の高まりがあります。人材不足や世界情勢の変化など、ビジネス環境の変動性が高まるなか、Webマーケティング戦略を取り入れ、ビジネスのデジタル化に取り組むBtoB企業が増えているのです。

YouTubeの国内月間アクティブユーザー数は7,000万人

YouTubeが重要なメディアである理由

Google社が発信するWebメディア「Think with Google」によると、YouTubeの国内月間アクティブユーザー数は7,000万人(※)を突破しました。このように多くの視聴者層を持つYouTubeは、BtoB分野でも商品・サービスの認知を拡大するのに役立ちます。また、用途も幅広く、セミナー・展示会などへの集客や採用活動の広報としても活用できます。YouTube広告は、目的に合ったコンテンツを制作し、適切な配信計画を立てることでBtoB市場でも効果が期待できます。

※参考:YouTube が人気な理由とは – Think with Google(2022年10月発表記事)より

BtoB企業がYouTube広告を活用するメリット

では、BtoB企業にとって、YouTube広告にはどのようなメリットがあるのでしょうか。YouTube広告の利点をまとめました。

低予算からスタートできる

YouTube広告の課金方式は、各種ある広告フォーマットに応じて、クリック課金(CPC)、インプレッション課金(CPM)、動画視聴課金(CPV)などがあります。1クリックまたは1再生あたり数円から、1,000インプレッション(1,000広告表示回数)あたり数百円から出稿でき、少ない予算で広告配信を始められるのが特徴です。まずは少額の出稿からはじめ、成果をみながら改善できるため、BtoBマーケティング戦略で重要な「成果に応じたPDCAサイクル」が回しやすいという利点があります。

Web広告の課金方式の違いや基礎知識はこちらの記事も参考にしてください。

動画でわかりやすく商品・サービスを訴求できる

動画は文字や静止画のみの表現と比べて、短い時間で伝えられる情報量が多いのが特徴です。BtoBの商品・サービスは、ソフトウェアなどの無形サービスや専門的な説明が必要な技術情報など、特徴をわかりやすく伝えるのが難しい傾向にあります。動画広告を活用することで、実写アニメーション、音声などを活用し、商品・サービスをよりわかりやすく伝えられます。

商品・サービスに関連する動画を見ている視聴者に広告を配信できる

ターゲット層を詳細に指定できるのも重要なポイントです。

YouTube広告では、年齢、性別、子どもの有無、世帯年収などさまざまなユーザー属性を指定して広告を配信できます。その他にも例えば「購買意向の強いセグメント」では、Googleのシステムがユーザー行動を分析して得た「広告主が提供する商品・サービスに似たものを調べている」リストに広告配信が可能です。

また、YouTubeの視聴履歴などをもとに過去に動画を視聴したことがあるユーザーを対象にすることもできます。BtoCに比べてターゲット層が限定されるBtoB分野でも、適切なターゲティングをすることで効率的な広告配信が可能です。

商品・サービス提供エリアに合った地域に広告を配信できる

特定のエリアを対象にしたビジネスの場合、都道府県や市町村名を指定して該当するユーザーに広告を配信する設定が可能です。中心点を指定し、半径○km圏内を対象エリアにすることもできます。この機能はYouTube広告に限らず、Google広告全般に共通するものですが、ピンポイントなターゲット層に効率的に広告を配信したいBtoB分野では特にメリットを感じられるポイントです。

BtoB企業がYouTube広告を効果的に活用するポイント

次に、BtoB企業がYouTube広告をより効果的に活用するための要点を解説します。

YouTube広告の目的を明確に決める

「認知を拡大する」「Webサイトへ誘導する」など広告配信の目的の違いによって、選択する広告フォーマットや制作する動画の構成は大きく変わります。目標(KPI)を正しく設定し、結果を適切に評価するためにも、まずは広告配信の目的を明確に定めることが大切です。

広告から誘導するWebページの情報を作り込む

YouTube広告をクリックしたユーザーをWebページへ誘導する場合、ユーザーの興味・関心に合うわかりやすいWebページを用意しておくことも大切です。YouTube広告のクリエイティブや配信設定がうまく機能しても、クリックした先のWebページが「YouTube広告で発信しているメッセージと異なる」「わかりにくい」状態では離脱につながり、CV(コンバージョン)を得られません。YouTube広告を制作する際には動画だけでなく、リンク先のWebページも含めた計画が大切です。

ターゲティングで配信先を絞り込む

前項でご紹介したように、YouTube広告はユーザー属性やユーザー行動に基づいた詳細なターゲティングが可能です。BtoB分野はBtoCと比べてターゲットとなるユーザーが絞られるため、ターゲティングを適切に行うことが無駄な広告費の抑制や効率的な広告運用につながります。

PDCAをまわす

YouTube広告は、動画のクリエイティブ、キャンペーン設定、予算配分など、さまざまな要素が影響して成果が変動します。BtoB企業がYouTube広告を活用する際には、YouTube広告の分析・改善をするほか、他のWeb広告やマーケティング施策全体を見通し、事業への貢献度の検証や導線の改善をすることが大切です。

BtoB企業におすすめなYouTube広告の種類

YouTube広告にはさまざまな種類があります。この項では、BtoB広告に向いている広告の種類を目的別に紹介します。

目的:認知を高める

スキップ不可のインストリーム広告

動画再生画面の前後または途中で、スキップができない動画広告を配信するフォーマットです。スキップせずに動画広告を視聴してもらえるため、商品・サービスの認知を広げ、興味を促進する効果が期待できます。

バンパー広告

最大6秒間の短い動画広告フォーマットです。簡潔で印象的なメッセージを発信することで、ターゲット層からの認知度を高める目的に向いています。視聴者は広告をスキップできず、広告が表示された回数(インプレッション課金 / CPM)で費用が発生します。

目的:比較検討してもらう

スキップ可能なインストリーム広告

動画再生画面の前後または途中で配信される動画広告で、再生開始から5秒以上経過すると視聴者がスキップできる配信フォーマットです。興味のある視聴者のみが広告視聴を継続したり、クリックしたりするため、商品・サービスに興味を持つ潜在層や検討段階にある準顕在層に検討を促す効果が期待できます。

インフィード動画広告

YouTube内の検索結果画面や動画再生ページの関連動画スペースに表示される広告フォーマットです。商品・サービスに関連する動画を探している視聴者や見ている視聴者に対し、クリック課金制(CPC)で広告を配信できるため、検討段階にある視聴者へのアプローチに向いています。

目的:行動を促す

動画アクションキャンペーン

CV獲得に特化した広告フォーマットで、スキップ可能なインストリーム広告やインフィード動画広告などの広告形式にCTAボタンやアクションを促すテキストを入れて配信できます。Webページへの遷移やフォーム入力など行動を促す目的に合った配信フォーマットです。

BtoB企業のYouTube広告事例

BtoB企業がYouTube広告を活用する事例をご紹介します。

日本道路株式会社

主に新卒の学生をターゲットとした人材採用向けの動画広告となります。認知拡大の施策としてYouTube広告を活用している事例です。短い動画広告とは別に広告リンク先である同社のリクルートサイトにはフルバージョンの動画を設置し、より詳細に会社の強みや技術力、実績、歴史などをアピールしています。

※弊社の事例となります

Wrike

プロジェクト管理ツールやガントチャートツールを提供する企業の動画広告です。YouTube広告で実際の操作画面を見せ、操作性をわかりやすく紹介しながらサービス紹介サイトへ誘導しています。

※他社の事例となります

サテライトオフィス

リモートワークなど、サテライト環境でのビジネスを支援するサービスを提供する企業の動画広告です。Google Workspaceの画面を活用しながら、ツールの使い勝手をシンプルに、わかりやすく表現しています。

※他社の事例となります

BtoBでも活用が進む動画マーケティング

新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークの需要が増加し、業務のデジタル化や営業のオンライン化が急速に進みました。これに伴い、YouTube広告以外でもBtoB企業が動画を活用する機会が増えています。

商品・サービスをWeb上で説明するため紹介動画をYouTube上にアップするほか、採用活動、広報などにも動画が活用されています。

BtoB企業のYouTubeチャンネル開設も効果的

動画マーケティングに本格的に取り組む企業は、YouTubeチャンネルを開設して定期的に動画をアップするのも効果的です。専門知識を活かした技術情報や業界の最新情報、新商品情報などを発信すれば、対面での営業活動にも役立つでしょう。

BtoB企業が運営するYouTubeチャンネルの例

掲載する事例は他社の事例となります。

MIRAI-LABO株式会社

省エネ技術を研究、開発する同社は、自社製品の紹介や環境用語の解説、展示会の出展状況などを動画にして配信しています。製品の取り扱い方や導入メリットなどが詳しく紹介され、カタログなどで見るよりもわかりやすい印象です。

SEOならミエルカチャンネル

Web解説ツール「ミエルカSEO」を提供する株式会社Faber Companyが運営するYouTubeチャンネルです。常にアップデートされるSEOの最新情報や専門企業ならではのノウハウを動画で発信することで、潜在顧客との接点を創出しています。

まとめ:BtoBでもYouTube広告を効果的に活用しよう

YouTubeはBtoC向けのコンテンツが多いイメージですが、マーケティング施策のオンライン化が進むなか、BtoB企業にとっても重要なメディアの一つになっています。

YouTube広告は低予算から始められるため、比較的取り組みやすい施策ですが、ターゲティングを的確にしなければ、まったく需要のない視聴者に広告を配信することになってしまいます。より効果的かつ効率的に活用するには、YouTube広告の運用知識があり、BtoBならではの商流やターゲット特性を理解できる動画制作会社などと協力しながら運用を進めるとよいでしょう。

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