採用動画のトレンドは?学生の心をつかむ動画構成と最新事例紹介

動画制作
公開日:2022年7月29日 / 最終更新日:2023年2月3日
採用動画のトレンドは?学生の心をつかむ動画構成と最新事例紹介
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VIDWEBコラム編集部
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採用活動に社員インタビューなどの動画を活用するケースが増えています。最近の採用動画のトレンドは、ドキュメンタリー風やドローン撮影、アニメーションを活用したものなどです。採用動画のトレンドや最新の事例を参考に、学生・求職者の心をつかむ動画構成のポイントを理解しましょう。

採用動画とはどんな動画?

採用動画とは、採用活動の広報の一環として作成された動画のことです。企業が行う事業や業務内容、会社の雰囲気などをわかりやすく紹介するために制作されることが一般的です。

近年では、採用のオンライン化が急速に進んでいます。オンライン会社説明会やオンライン面接が一般化し、企業研究の情報源もWebが大きな割合を占めるようになりました。

このようななかで、企業の情報や具体的な仕事内容を知ってもらうためのコンテンツとして採用動画が多く活用されるようになりました。

採用動画のメリット・効果

採用動画には、採用に関するさまざまな課題を解決するメリットがあります。前述のように、社会や市場の移りかわりによって求人にかかわる課題は変化します。採用動画は表現の幅、活用の幅が広く、いろいろな課題に柔軟に対応できることがポイントです。

従来の採用の課題、現在の採用の課題に対して、採用動画がどのような効果を発揮できるのかをそれぞれ解説します。

従来の採用の課題

いわゆる「就職氷河期」時代は、大企業には多くの応募が集まっても、中小企業は会社自体の認知度が低く、求職者を集めることが難しい状況にありました。そのため中小企業は、まずは「会社を知ってもらう」ための広報をする必要がありました。従来の採用に関するPRツールはパンフレットや企業のウェブサイト、大手求人情報メディアなどが中心です。

しかし、紙のパンフレットや静止画と文字だけのWebサイトでは、会社の雰囲気や魅力を十分に伝えられません。また、もともと知名度の低い会社が認知を拡大するためには、さまざまな媒体に展開できるコンテンツが求められていました。

このような課題の解決策のひとつとして、動画が活用されるようになりました。動画であれば、短い時間のなかで会社の事業内容や雰囲気までわかりやすく伝えられます。また、YouTubeや動画広告を活用し、より多くの人に会社のことを知ってもらえます

このように、採用動画は紙のパンフレットやウェブサイトに比べて、多くの情報を伝えられる、さまざまな場面で活用できるというメリットがあります。

現在の採用の課題

一方、現在は人手不足が進行し、新卒採用の場面でも「売り手市場」といわれる状況が続いています。このようななか、企業は優秀な人材の興味を自社に集めて母集団を形成する必要が高まりました。

また、中途採用の場面や中小企業の採用では「求める人材を雇用できない」という課題も生じています。そのため採用企業は、求職者に社風や業務をより理解してもらったうえで採用したいと考えるようになりました。このような観点から、自社の魅力や仕事のやりがいを発信しやすく、リアルな雰囲気が伝えられる採用動画が重宝されるようになりました。

採用動画の効果についてより詳しい情報は、こちらの記事も参照してください。

採用動画のトレンド

では、学生や求職者の心をつかむ採用動画は具体的にどのようなものなのでしょうか。最新のトレンドをふまえて、効果的な構成のポイントをご紹介します。

トレンドを取り入れた採用動画の構成例

採用動画における流行・はやりの傾向を5つに分けてご紹介します。

ドキュメンタリー風・密着風仕事紹介

採用動画の定番といえば、自社の従業員が登場するインタビュー動画です。以前は、会議室などの1場面でインタビューだけを撮影したシンプルな構成のものが多くありました。しかし最近は、より凝った「ドキュメンタリー風」「1日密着風」の構成がよく見かけられます。

このタイプの動画は、社内外で複数シーンの撮影が必要なため動画の制作は大変になりますが、先輩社員の働きぶりや仕事の内容をリアルに伝えられるのがポイントです。求職者は実際に働いたときのイメージをつかみやすく、採用後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

ドローン撮影による会社紹介・オフィス紹介

ドローン撮影を活用した採用動画も増えています。ドローンで撮影した映像は、会社のスケール・規模の大きさを感じさせる効果や、オフィスや工場など社内の様子をより魅力的に見せる効果があります。ドローンならではのビルや工場の敷地を俯瞰(ふかん)したシーンはもちろん、オフィス内でドローンを飛ばし、社内で働く人々の自然な姿を見せるような演出をしたものもあります。

アニメーションを活用した会社概要紹介

採用動画の全部または一部にアニメーションを活用するケースも多くあります。たとえばBtoB企業などで一般の人には事業内容がわかりにくい場合などに、事業の仕組みやその事業と社会のかかわりなどを図やアニメーションを用いてわかりやすく説明したい場合などに向いています。

社員が顔を出して出演できない場合や、社内風景の撮影ができない場合などに、全編アニメーションで動画を構成する場合もあります。

社員の本音がわかるカジュアルな動画

「本音座談会」や「NG発言なし」など、実際に働く社員の方々の本音が見える演出をした採用動画にも注目です。とくに、YouTubeなどでカジュアルな動画を見慣れている若い世代には、作り込みすぎない自然な雰囲気が好まれる傾向があります。新卒採用のターゲットとなる学生に、社員同士のリアルな雰囲気を知ってもらいたい場合などに効果的です。

SNSで目立つ縦型動画

「採用の広報活動として、企業が採用専用のSNSアカウントを運用することが増えています。TwitterやLINEなどでYouTubeのリンクやWebサイトで掲載するのと同じ採用動画を発信する場合もありますが、TikTokやInstagramのストーリーズなどで「縦型動画」を発信するケースも出てきています。

採用に縦型動画を活用する場合は、若い世代をターゲットとする場合や、ユニークな動画で話題になったり、シェアされたりすることで会社自体の認知を高めることを目的に実施されることが多いです。また、友だちとやりとりするようなカジュアルなコミュニケーションで、若い世代の求職者との距離を縮めることを狙っている場合もあります。

トレンドの構成を取り入れた採用動画の例

では、具体的にはどのような採用動画が学生・求職者の心をつかんでいるのでしょうか。上記で紹介したトレンドの構成にあてはまる採用動画の例をご紹介します。

ドキュメンタリー風・密着風仕事紹介

株式会社アウトソーシングテクノロジー様 インターンシップ「REAL Tech」PR動画

エンジニアを育てるインターンシップの1日に密着し、ドキュメンタリー風に撮影した動画です。社員の方、参加者の方の熱意やリアルな雰囲気が伝わる構成となっています。

ドローン撮影による会社紹介・オフィス紹介

京都先端科学大学・工学部様 インバウンド向け学部PR動画

国内外の優秀な人材を募っている京都先端科学大学・工学部様の学部PR動画です。大学構内をドローンで撮影した映像はインパクトがあります。また、最先端の技術を扱う同校のイメージにマッチしており、学習・研究環境の魅力を引き出しています。

アニメーションを活用した会社概要紹介

ナブテスコ株式会社様 採用向け会社紹介動画

「モーションコントロール」をコア技術に、幅広い領域で事業を展開するナブテスコ株式会社様の採用向け会社紹介動画です。さまざまな機器のなかで働く技術をアニメーションを用いてわかりやすく解説。ポップな印象のインフォグラフィックを用いて統計データも親しみやすく訴求しています。

SNSで目立つ縦型動画

株式会社サイバーエージェント様 新卒採用Instagramアカウント

株式会社サイバーエージェント様 新卒採用Instagramアカウント

株式会社サイバーエージェント様は、新卒採用専門のInstagramアカウントを運営しています。Instagram内のリール欄では、短い縦型動画が多数投稿されています。内定者や新卒社員の1日の流れを紹介した動画やオフィス紹介、インスタ上でOG訪問を再現した動画など、気軽に見られるバラエティに富んだ内容が魅力的です。

採用動画の活用方法

採用動画は用途の幅が広いこともメリットのひとつです。トレンドを取り入れて制作した採用動画は、さまざまな場所で活用することで、より効果を発揮できます。以下では、採用動画の活用方法の例をご紹介します。

企業の採用ページ

求人募集する企業が運営する採用情報が書かれたWebページのことです。企業が自社の判断で編集したり、コンテンツをアップしたりできるため、もっとも表現の自由度が高いことが特徴です。Webページの背景に動画を活用し、ユーザーがページにアクセスすると自動的に再生されるようにする、動画をまとめたページを作って複数の採用動画をアップするなど、さまざまな活用方法ができます。

YouTube

動画共有プラットフォームYouTubeは、誰でも手軽に動画を公開できることがポイントです。企業のWebサイトや他の媒体に動画を掲載する際にも、YouTubeにアップした動画のリンクを埋め込むことで簡単にできます。また、再生履歴や検索履歴をもとにYouTube内で「おすすめ動画」として表示され、多くの人に見てもらう機会を増やす効果も期待できます。

SNS

近年、「ソーシャルリクルーティング」といわれる、SNSを活用した採用手法が注目を集めています。企業はTwitter、LINE、Facebook、Instagram、TikTokなどのSNSで採用専用の公式アカウントを運用することが徐々に増えてきました。短い時間で見やすい採用動画はSNSで発信するコンテンツとしても多く活用されています。

会社説明会

Web上だけでなくオフラインでの活用もできることが採用動画の優れた点です。会社説明会のなかで採用動画を上映することで、話し手のスキルに依存せずにわかりやすく、印象的なプレゼンテーションをすることができます。もちろん、オンライン会社説明会でも採用動画を活用することができます。

まとめ:求職者の心をつかむ採用動画を制作しよう

採用動画の制作にあたって、伝えたいメッセージや情報を整理して動画を構成することは多くの企業が取り組んでいることでしょう。しかし、多くの動画があふれる現在では、それだけでは見てもらうための工夫として少し足りないかもしれません。

そこでアクセントとなるのが、トレンドの要素です。トレンド感のある演出をプラスすることで、学生をはじめとした求職者にとって「見てみたい」「印象に残る」採用動画となります。上記でご紹介した採用動画の構成・演出のポイントを参考に、より魅力的な採用動画の制作を目指しましょう。

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