動画制作に活用できる補助金・助成金制度はある?申請条件も解説

動画制作
公開日:2023年2月24日 / 最終更新日:2023年8月18日
動画制作に活用できる補助金・助成金制度はある?申請条件も解説
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VIDWEBコラム編集部
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動画制作・映像制作のコスト負担を抑えたい時に役立つ補助金・助成金制度を紹介します。商品・サービスのPRやブランディング、採用活動などのため、動画を活用したい企業は多いことでしょう。この記事は、動画制作費が対象となる補助金・助成金の概要や申請条件をまとめています。動画制作を計画している企業の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

動画制作に補助金・助成金は活用できる?

モバイル端末の普及や視聴環境の充実により、動画の視聴機会は増加しています。ビジネスの場面でも「動画が効果的なのではないか」と思う場面が増えていることでしょう。

しかし、新たに動画を制作するにはある程度のコストがかかります。動画の内容や求めるクオリティにもよりますが、例えば商品・サービスのPR動画を制作する場合、制作会社に依頼したときの費用相場は30万円〜100万円ほどです。

制作費の負担を軽減したい場合、対策になり得るのが補助金や助成金の活用です。国や団体、地方自治体が支給する補助金・助成金制度には、企業の事業運営を支援するものがあり、その対象事業のひとつとして動画制作が当てはまる場合があります。ただし、補助金・助成金の制度によって対象となる事業や適用範囲、補助限度額は異なります。自社の事業に合った制度があるか、事前によく調べることが大切です。

動画制作の費用が決まる仕組みや料金相場について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

補助金と助成金の違い

用語の定義として、補助金と助成金の違いを確認しておきましょう。

助成金は、雇用や労働環境などの社会課題を解決するために支給されるもので、申請し、要件を満たしていれば受給対象となるものです。一方、補助金は事業の発展や成長を支援する性格があり、事前に補助の対象としてふさわしい事業であるか、審査があります。補助金の採択件数や補助総額はあらかじめ予め決まっており、事業計画などをまとめた申請書類を提出し、審査を経て採択された場合に支給対象となります。

  • 補助金:申請書類の審査を経て採択された場合に対象となる
  • 助成金:要件を満たしていれば対象となる

動画制作に補助金・助成金を活用するメリット

動画制作に補助金や助成金を活用することで得られるメリットも確認しておきましょう。

予算の課題を解決できる

補助金・助成金は計画した事業を実施したあとに、かかった費用に対して規定に基づいて支給されます。制作費として使えるお金を事前に受け取れるわけではありませんが、事後に給付を受けることで費用負担を軽減できます。

動画制作会社に委託し、より質の高い動画を目指せる

少ない予算しか捻出できないプロジェクトも、補助金・助成金を活用することでより多くの費用をかけて内容・質の向上を目指せます。コストを抑えるために内製していた作業を動画制作会社に外注するというケースも考えられます。

以下の項目からは、動画制作に活用できる具体的な補助金情報をご紹介します。

なお、各補助金の情報は執筆時点(2023年2月)のものです。補助金の条件は更新される場合がありますので、申請を考える方は必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。

動画制作の補助金(1)小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、全国商工会連合会・日本商工会議所が運営する小規模事業者向けの補助金制度です。持続的な経営に向けた計画を作成したうえで行う販路開拓や業務効率化の取り組みを支援しており、その経費の一部が補助されます。

動画制作は、商品・サービスをPRする動画を作る場合など、目的が「販路拡大」であれば補助の対象となります。受付スケジュールは数カ月ごとに設定されているため、最新の公募要項を確認しましょう。

公式サイト:小規模事業者持続化補助金(一般型)

補助の対象

小規模事業者持続化補助金は、以下の要件を満たす法人、個人事業、特定非営利活動法人が対象です。

  • 常時使用する従業員数が一定以下であること(商業・サービス業5人、宿泊業・娯楽業20人、製造業その他20人)
  • 直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
  • 本補助金の受付締切日の前10カ月以内に、持続化補助金で採択されていないこと
  • 資本金または出資金が5億円以上の法人に100%株式保有されていないこと

補助限度額・補助率

小規模事業者持続化補助金には、販路開拓などの取り組みを支援する「通常枠」と創業や賃上げなど指定の目的のもとに行われる事業を対象とする「特別枠」があります。補助率・補助限度額は通常枠と特別枠で異なります。

  • 通常枠:補助率2/3、補助上限額50万円
  • 特別枠:補助率2/3、補助上限額200万円

※賃金引き上げ枠の赤字事業者の補助率は3/4、インボイス枠の補助上限は100万円

この補助金が向いている企業・組織

小規模事業者持続化補助金は、以下のような企業・組織に向いている制度といえます。

  • 動画を活用して販売促進や販路拡大に取り組みたい企業
  • 商品・サービスのPR動画を制作したい企業
  • 従業員数の少ない小規模な企業や店舗

動画制作の補助金(2)事業再構築補助金

事業再構築補助金は、中小企業庁が採択する中小企業を支援する補助金制度です。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化するなか、新分野への事業展開、業態・業種の転換、事業再編など思い切った事業再構築を推進しています。公募スケジュールは一定期間ごとに更新されるため、応募の際は最新の公募要領を確認してください。

公式サイト:事業再構築補助金

補助の対象

事業再構築補助金は日本国内に本社があり、以下の要件を満たす中小企業者等・中堅企業等が対象です。事業再構築補助金には「通常枠」のほか「大規模賃金引上枠」「グリーン成長枠」など指定の目的を対象とした特別枠がありますが、ここでは通常枠について説明します。

売上が減っている

2020年4月以降の連続する6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していることなど。

認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する

経済産業省が示す「事業再構築指針に沿った3〜5年の事業計画書を認定経営革新等支援機関等と共同で策定すること。

補助限度額・補助率

事業再構築補助金(通常枠)の補助限度額、補助率を紹介します。

補助率

  • 中小企業者等:2/3(6,000万円超は1/2)
  • 中堅企業等:1/2(4,000万円超は1/3)

補助額

  • 従業員数20人以下:100万円~2,000万円
  • 従業員数21~50人:100万円~4,000万円
  • 従業員数51~100人:100万円~6,000万円
  • 従業員数101人以上:100万円~8,000万円

この補助金が向いている企業・サービス

事業再構築補助金(通常枠)は、以下のような企業・組織に向いている制度といえます。

  • 新規事業をPRするための動画を制作したい企業
  • 動画を活用した新サービスを提供する企業

動画制作の補助金(3)J-LOD

J-LOD(コンテンツグローバル需要創出促進・基盤強化事業費補助金)は、日本発コンテンツなどの海外展開を促進し、関連産業の海外展開拡大や訪日外国人等の促進を目的とした補助金制度です。事業の目的別に5種の枠がありますが、特に動画制作に関連するのはJ-LOD(5)「ストーリー性のある映像制作・発信を行う事業の支援」です。

これは、企業や地方公共団体のブランディングのため、顧客の共感を呼ぶストーリー性のある動画の制作・発信を行う事業について経費の一部を補助する制度です。

※令和3年度の補正予算によるJ-LODの応募期間は終了しています。

動画制作の補助金(4)地方自治体の補助金・助成金

上記のほかにも、都道府県、市区町村などが独自の補助金・助成金制度を提供している場合もあります。以下はその一例です。この他にも動画制作費用が対象となる補助金・助成金制度がないか、企業の拠点のある自治体の情報をよく確認するようにしましょう。

魅力発信動画制作補助金(東京都荒川区)

荒川区内の中小企業者に対して、自社や製品の魅力・強みをPRする動画の制作経費を補助する制度です。

産業活性化支援事業助成金(東京都品川区)

品川区内の中小企業などの企業活動を活性化させるための支援事業助成金です。助成対象事業のひとつとして「企業PR用動画作成費助成」が含まれています。

企業採用紹介動画制作事業費補助金(静岡県磐田市)

中小企業などの人材確保を促進するため、企業の魅力を紹介する動画の制作費用を補助する制度です。

まとめ:補助金を活用してより魅力的な動画を制作

ご紹介したように、補助金や助成金を活用することで、動画制作のコスト負担を軽減できます。これらの制度を活用して動画制作に取り組むことは、動画マーケティングのはじめの一歩としても最適です。補助金・助成金を上手に活用して、魅力的な動画を制作しましょう。

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