「X」への名称変更でも話題となっているTwitterは、世界中で3億人以上のユーザーに愛される大人気のソーシャルメディアプラットフォームです。そんなTwitterが提供する動画広告は、広告主にとって魅力的な配信手段となっています。この記事では、Twitter動画広告についての基礎知識や種類、効果的な活用方法、成功事例などをわかりやすく解説します。あなたのビジネスにTwitter動画広告がどのように効果をもたらすか、ぜひご確認ください。
Twitter動画広告とは・特徴
Twitter動画広告とは、Twitter広告の配信方法のひとつであり、広告クリエイティブに動画を使用できる広告フォーマットを指します。
Twitter広告について解説する前に、Twitterの特徴をおさらいしておきましょう。
Twitterの特徴
Twitterは、140文字以内のテキストを中心に、画像、動画などを投稿できるSNSです(※)。世界では月間3億人以上の利用者数を誇り、日本でも約5,000万人のユーザーがいます。
Twitterはリアルタイム性が高く、トレンドやニュースに関する話題が多く流通していることが特徴です。そのため、Twitterには最新の情報に敏感なユーザーや、情報を積極的に収集するユーザーが多いといえるでしょう。
また、情報の拡散性・口コミ効果が高いことも特徴です。興味・関心に関係する投稿が表示されるタイムライン機能やリツイート機能により、フォロワーからそのまたフォロワーへ情報が伝わり、共通の興味のあるユーザー層に情報が波及しやすくなります。
※有料サービス「Twitter Blue」の利用者は全角2,000文字まで投稿可能(2023年7月執筆時点)。
Twitter動画広告の特徴
Twitterの動画広告はタイムライン上で、コンテンツにまぎれて表示されるため(プロモ広告)、広告だと思われにくく、視聴時間が長い傾向があります。
また、テキストや写真の投稿が多いなか、動画を効果的に使った広告はユーザーの目を惹き引きます。
Twitter動画広告の種類と仕様
次に、動画を活用できるTwitter広告の種類について紹介します。
プロモ広告
プロモ広告とは、通常のツイートと同様に表示されるタイムライン上に表示される広告です。ユーザーには「プロモーション」というラベル付きで表示されます。
プロモ広告は、テキストのみ、文字と画像、文字と動画など、さまざまなクリエイティブの組み合わせで配信できます。特に動画広告はタイムラインで視覚的に訴え、注目を集めることができます。
広告は、Webサイトやアプリへ誘導するリンクボタンを付けるほか、広告に関連したテーマでのツイートを促す「カンバセーションボタン」、投票機能などでユーザーのアクションを促せます。
プロモ広告(動画)の仕様
プロモ広告に動画を活用する場合、使用できる動画の仕様は以下の通りです。
- ファイル形式: MP4またはMOV。
- ファイルサイズ: 最大1GB(30MB未満推奨)。
- 動画の長さ: 15秒以内推奨、最長2分20秒。
- ループ: 動画の長さが60秒未満の場合、ループ再生。
- その他の推奨されている仕様:
左上にロゴを固定表示するなど、動画全体を通してブランドを表示することが推奨されています。キャプション(字幕)を追加することが推奨されています。
より詳細な仕様はTwitter広告ヘルプセンターのページを確認してください。
Amplifyプレロール / Amplifyスポンサーシップ
Twitter Amplifyとは、Twitterが選定したコンテンツパートナーのコンテンツを活用した広告メニューです。Twitterでは、大手のテレビネットワーク、スポーツリーグ、報道機関など信頼性の高い200以上のパブリッシャーを独自に選び、ネットワークを形成しています。
Amplifyプレロールは、スポーツのハイライトなど、Twitter Amplifyのコンテンツ前(本編再生前)に動画広告を配信できるプランです。テレビの15秒スポットCMのイメージに近く、ターゲットの層が視聴する人気コンテンツの前に短い動画広告を配信できます。配信先は、スポーツ、音楽、ライフスタイルなどのカテゴリから広告に合ったテーマを選択可能です。
Amplifyスポンサーシップは、Twitter Amplifyのコンテンツパートナーと1対1のスポンサーシップを組み、コンテンツと一体感のある広告を配信できるプランです。パブリッシャーと協力して制作した、コンテンツとの親和性が高い動画を配信でき、ユーザーに受け入れられやすいメリットがあります。
Amplifyプレロールの仕様
ここでは、Amplifyプレロールで配信できる動画の仕様をご紹介します。
- ファイル形式: MP4またはMOV。
- ファイルサイズ: 最大1GB。
- 動画の長さ: 15秒以内推奨、最長2分20秒。
- アスペクト比: 1:1が推奨(1200 x 1200)
- その他の推奨されている仕様:
キャプション(字幕)を追加することが推奨されています。
Twitterライブ
Twitterライブは、ライブ配信を活用し、視聴者とリアルタイムにやりとりできる広告配信方法です。すでに完成している動画を擬似的に生配信するほか、撮影しながら配信することもできます。
「イベントページ」というライブ配信専用のページを作成し、イベントに関連するハッシュタグを自動的に表示させることも可能です。商品の開発会議や新商品の発表会など、一連のプロモーション企画のなかで、ライブ配信ならではのリアルタイム性を活かしたい場合に活用するのがおすすめです。
Twitterライブの仕様
Twitterライブで推奨される動画の仕様を紹介します。
その他の詳細な仕様や、サポート対象のエンコーダーなどはTwitter広告ヘルプセンターを確認してください。
タイムラインテイクオーバー
Twitterのタイムラインテイクオーバーとは、ユーザーにとって1日の最初の広告として配信できる、24時間限定の広告メニューです。ユーザーがタイムラインを開くと、会話の一番上に広告が表示されます。
多数のインプレッションが得られるため、短期間で認知度を高めるのに効果的です。
タイムラインテイクオーバー(動画)の仕様
タイムラインテイクオーバーは、動画広告だけでなく、テキストだけの広告や、文字と写真の広告にも適用できます。動画を活用する場合は、仕様はプロモ広告と同様です。
トレンドテイクオーバープラス
Twitterのトレンドテイクオーバープラスとは、トレンドに連動して表示される広告です。Twitterの検索タブ(モバイル)の最上部やトレンドリストに広告を配信できます。トレンドテイクオーバープラスは「トレンドテイクオーバー」のクリエイティブを強化したもので、プラスでは動画をクリエイティブに活用できます。
旬の情報に強いTwitterならではの特性を活かし、広告への注目度を高め、話題を創出することができます。
トレンドテイクオーバープラス(動画)の仕様
トレンドテイクオーバープラスの動画の仕様(概要)は以下の通りです。
- ファイルタイプ: 6秒ループ再生されるGIF画像またはMP4
- アスペクト比: 16:9
- ファイルサイズ: GIF・動画は15MB以下
Twitter動画広告の課金形態
Twitter広告は、ユーザーが特定のアクションを起こした場合に課金される方式です。CPM、CPV、CPC、CPFなど、具体的な課金方式の種類は多くありますが、はじめに適切な広告の目的を選択することで、適した課金方式が適応されます。広告の目的として設定したユーザーの行動以外では費用が発生しないため、費用対効果が高いことが特徴です。
目的がブランドの認知向上の場合
商品・サービスの認知を高めること、特定の期間内で話題性を高めることなどが目的の場合、ターゲット層へのリーチを最大化するリーチキャンペーンが最適です。この場合、プロモツイートが1,000回表示(インプレッション)されるごとに課金されるCPM方式で課金されます。
目的が購入検討の場合
広告の目的が購入検討促進の場合、以下6つの選択肢があります。とくに動画広告が適しているのは以下6つのうち上位4つです。
動画の再生数
動画の視聴を促すことが目的のキャンペーンを構築できます。入札形式によってCPMの場合やCPVの場合があります。
プレロール再生数
Amplifyプレロールに配信する場合、プレロール再生数によるCPVが適用されます。
アプリのインストール数
アプリのインストールが目的の場合、アプリのインストールページへのリンクがクリックされたとき(CPC)に課金されます(一部、インプレッション数での課金方式もあります)。
エンゲージメント数
Twitterにおけるエンゲージメントとは、「いいね」やリツイート、プロフィールへのアクセス、リンクのクリックなど、ユーザーが「反応を示した」ことを表すアクションのことです。
エンゲージメント数増加を目的としたキャンペーンでは、CPE(Cost Per Engagement)という課金方式が適用されます。
Webサイト訪問数
ユーザーを特定のWebサイトへ誘導することが目的の場合、広告のクリック数に応じて課金されます(CPC)。
フォロワー数
アカウントのフォロワー数増加を目的としたキャンペーンの場合、テキストのみの広告を使用することが推奨されています。課金方式は、獲得したフォロワーに対して費用が発生するCPF(Cost Per Follower)が適用されます。
目的がコンバージョンの場合
Twitter広告のコンバージョンは、アプリ内での特定の行動を促すものです。広告面でアプリのリンクやアプリカードなどを表示し、アプリのクリック回数に応じて課金されます。
Twitter動画広告の効果・メリット
次に、Twitter動画広告の効果や、活用メリットをご紹介します。
テキストと動画、両方に目が行く
Twitter動画広告は、プロフィールやテキスト表示の下に動画が配置されています。そのため、ユーザーに文字情報と動画を両方見てもらうことが可能です。また、ユーザーは文字を読んだうえで動画を見ることが多く、広告の内容をより理解してもらいやすくなります。
短く・シンプルで邪魔になりにくい
「長い動画広告」や「閲覧の邪魔になるような広告」は、ユーザーに敬遠されがちです。その点、Twitter動画広告の長さは15秒以内が推奨されています。短い尺でのシンプルな表現に特化した動画広告は、タイムラインのコンテンツに自然になじみ、邪魔になりにくいことが特徴です。
拡散が期待できる
Twitterの最大のメリットは拡散性です。いいねやリツイートを条件にしたキャンペーンでは、アクションしたユーザーのフォロワーのタイムラインにも情報が流れるため、共通の興味・関心を持つ層に情報が届きやすくなります。
コストパフォーマンスが高い
課金形態の項目でもご紹介したように、Twitter広告は目的のアクションが合ったときのみ課金される方式のため、費用対効果が高いことが特徴です。対象アクションの種類も豊富なため、キャンペーンの目的に合わせて効率的に広告を配信できます。
リーチを広げやすい
Twitterの特徴でも取り上げたように、Twitterはトレンドやニュースなど最新のトピックスがすばやく流通するSNSです。「いいね」やリツイートなどの拡散性に優れているほか、情報がすばやく波及する点でも、リーチがはやく、広く増えるという利点につながります。
Twitter動画広告の効果を高めるポイント
Twitter動画広告をより効果的に活用するためのポイントや、注意点も確認しておきましょう。
冒頭2~3秒で興味を惹きつける
Twitterは情報量が多く、ユーザーの目が散漫になりやすいという懸念もあります。そのため、動画広告の冒頭はとくに重要です。ユーザーがスクロールして次のコンテンツに移る前に、動画の冒頭で広告のメッセージや魅力を伝える必要があります。具体的には、以下のような方法があります。
- ロゴやブランド名を最初に表示する。
- 目を惹く映像や音楽を使う。
- 質問や問題提起などで興味を喚起する。
ミュート視聴を想定し、字幕を付ける
Twitterでは、動画は自動再生されますが、音声はオフになっています。ユーザーが音声をオンにするかどうかは、閲覧時の状況によります。そのため、動画広告はミュート視聴でも伝わるように、字幕を付ける必要があります。
複数の広告フォーマットを併用する
Twitter for ビジネスのWebサイトでは「広告フォーマットを3種類以上使用すると、広告キャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7%向上する」といわれています。ひとつの広告フォーマットだけを利用するより、複数の広告フォーマットを併用することで、ユーザーの記憶により残りやすくなります。
Twitter動画広告の成功事例
最後に、Twitter for ビジネスの活用事例で紹介されている例から、Twitter動画広告の成功事例をピックアップして紹介します。
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Amazonプライムの特典があるプランのプロモーションとしてTwitter動画広告を配信。入札方式のひとつである「15秒再生最適化」配信を活用し、リーチを担保しながら動画の完全視聴を高いコストパフォーマンスで実現できたそうです。
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まとめ:Twitterの特徴を理解し、動画広告を効果的に活用しよう
ご紹介したように、Twitter動画広告にはさまざまな種類の広告や課金方式があります。たくさんの種類があると、一見複雑そうに見えますが、広告の目的は明確に分かれており、目的に合ったアクション発生時にしか課金されないため、目的さえしっかり決まっていれば、意外にシンプルです。
ただし、より効果を発揮するには、Twitterならではのユーザー特性や媒体特性に対する理解は不可欠です。他の企業アカウントの発信や他社のプロモツイートはもちろん、関連するテーマのツイートをよく研究し、効果的なクリエイティブや自社に適した広告フォーマットを見つけましょう。