地方自治体のYouTube活用 | PR動画の成功事例とチャンネル運営のコツ

動画マーケティング
公開日:2023年3月17日 / 最終更新日:2023年11月19日
地方自治体のYouTube活用 | PR動画の成功事例とチャンネル運営のコツ
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VIDWEBコラム編集部
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地方自治体がYouTubeを効果的に活用する方法をご紹介します。地域の魅力や住民サービスを対外的に発信することは、自治体の大切な役割のひとつです。YouTube活用は、情報を多くの人にわかりやすく伝えるうえで有効な手段といえます。この記事では地方自治体のYouTube活用の成功事例やチャンネル運用のコツを解説します。

地方自治体のYouTube活用状況

約60%の自治体がYouTubeを活用

スマートフォンで簡単に動画を視聴できるようになった現在、多くの地方自治体がYouTubeを利用して動画を配信しています。YouTubeでは、都道府県、市町村区単位で公式アカウントが運営されており、1,000以上の自治体の公式チャンネルがあります(2023年2月執筆時点)。日本の市町村数は1,700以上あるため、半分以上の自治体がYouTubeを活用していることになります。

地方自治体のYouTube活用は一般化してきており、各自治体のチャンネルを見ると、それぞれ工夫を凝らして動画を制作している様子がわかります。

YouTube活用が従来のPRより効果的である理由

では、YouTube活用は地方自治体にとってどのような利点があるのでしょうか。YouTubeを使った動画配信のメリット・デメリットを確認しておきましょう。

地方自治体がYouTubeを活用するメリット

はじめに、地方自治体がYouTubeを活用するメリットを紹介します。

タイムリーな情報発信ができる

YouTubeは自ら情報発信できるメディアです。報道と異なり、配信タイミングを自分でコントロールできるため、時宜にかなった情報を発信できます。また、YouTubeのライブ配信機能を使って地域のイベントの様子や速報性の高いお知らせを生配信することも可能です。

PRにも広報にも活用できる

YouTubeの国内月間ユーザー数は7,000万人を超えるといわれています。自治体内外の多くの人に広く情報を発信できるため、地域の魅力を外部に向けて発信するPRの目的にも、住民に向けて福祉・生活情報などを発信する広報の目的にも活用できます。

比較的低コストで運用できる

YouTubeは広告と異なり、掲載するだけであれば媒体費用がかかりません。動画を内製する場合の撮影機材費や、動画制作を外注する場合の制作費用などは必要ですが、それも工夫しだいでコストを抑えることが可能です。

YouTube動画制作の料金相場は、以下の記事も参考にしてください。

全国・世界へ手軽に発信できる

YouTubeは、国内はもちろん、海外向けにも手軽に情報を発信できるプラットフォームです。自治体にとって、観光インバウンドや地域産業の需要促進は重要なテーマです。国内外に向けて自ら、手軽に情報を発信する手段としてYouTubeは優れているといえます。

地方自治体がYouTubeを活用するデメリット

次に、地方自治体がYouTubeを活用する場合のデメリットも確認しておきましょう。

動画の制作に手間がかかる

YouTubeに動画を投稿すること自体は簡単ですが、一定の質を保った動画を作り続けるには手間がかかります。特に、動画制作を内製する場合は人材や作業時間の確保が必要です。難易度の高い作業などは動画制作会社などへの外注を併用しながら、効率的な制作計画を立てましょう。

長期的な計画が必要

YouTubeを活用した動画マーケティングで成果をあげるには、長期的な計画が必要です。まずはコンテンツ数やチャンネル登録者数、視聴回数を増やすことを目指しながら、認知拡大などの本質的な目的達成に向けて評価・改善を繰り返すことが大切です。

自治体YouTube動画の用途例

では、地方自治体がYouTubeチャンネルを運営する場合、どのような用途で活用できるのでしょうか。

動画のジャンルは大きく分けて2つあります。広く一般に向けて自治体の魅力をPRするものと、地域住民に向けて公共サービスなどの有益な情報を発信するものです。

一般向け用途の動画ジャンル例

  • 観光PR
  • 移住・定住PR
  • 名産品・産業のPR
  • イベントのPR(一般向け)

住民向け用途の動画ジャンル例

  • 首長のメッセージ発信
  • 福祉・公共サービス・防災情報などの発信
  • 定例記者会見・公式発表のアーカイブ
  • イベントのPR(住民向け)

自治体YouTube活用の成功事例

地方自治体のYouTube活用事例から、積極的に動画を配信している事例やユニークな活用をしている事例をご紹介します。

長崎県大村市(移住・定住推進PR動画)

移住・定住を推進する内容をドラマ風のPR動画で訴求しています。大村市の公式YouTubeチャンネルでは、この他にも感染症に関する市長のメッセージ、市長定例記者会見のアーカイブ、成人式典のライブ配信、地元ケーブルテレビとの共同制作番組など多彩なコンテンツを発信しています。

和歌山県紀美野町(観光PRムービー)

和歌山県紀美野町は、関西国際空港や高野山などの観光スポットから好アクセスながら、外国人観光客が少ないことをあえてテーマにし、ありのままの町の魅力を伝えるPR動画を配信しています。動画は英語版、中国語版、韓国語版も配信されています。

東京都世田谷区(防災資機材のトリセツ)

東京都世田谷区のYouTubeチャンネルでは、防災資機材の使い方をわかりやすく説明した動画を配信しています。いざというときに動画を見れば誰でも防災資機材を使えるように工夫されていることがわかります。この他にも、住民ができる防犯情報や健康促進のための専門家の講演など、住民の役に立つ情報が発信されています。

なお、地方自治体のYouTube公式チャンネルの事例は以下の記事でも紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。

地方自治体のYouTubeチャンネル成功のポイント

最後に、地方自治体のYouTubeチャンネルをより効果的に活用するための要点をご紹介します。

チャンネルの運営方針を定める

YouTubeチャンネルを開設する際には、運営の目的や、狙いを達成するためにどのようなコンテンツを発信していくかなどを事前に決めておくことが大切です。前述のように、動画の制作にはある程度の手間がかかるため、目的を定めていないと制作や更新が滞る事態になりかねません。事前に運営方針を明確にしておくことで、目的を見失わずにチャンネル運営を継続できます。

制作可能な動画のテーマを洗い出す

自治体のYouTube公式チャンネルの中には、数本の動画しかアップされていないものも見受けられます。動画コンテンツを増やすのは一見難しいようですが、地域のできごとをさまざまな角度で切り取ることで、意外な魅力を発見できる場合もあります。まずは制作可能なテーマをできる限り幅広く洗い出し、コンテンツの充実を図りましょう。

他のSNSと連携する

地方自治体はYouTube以外にもTwitterやFacebook、LINE、InstagramなどSNSの公式アカウントを運用している場合も多いと思われます。YouTubeに動画を公開した際に、他のSNSで告知するなど、双方のユーザーを誘導することで、より多くの人に見てもらえる機会が増えます。

計画に基づき、分析・改善する

チャンネル運営を継続し、コンテンツがある程度増えてきたら、動画やチャンネルを分析します。

YouTubeに投稿した動画の管理ツール「YouTube Studio」にはアナリティクス(分析)機能があり、視聴回数、総再生時間、視聴者がコンテンツを見つけた方法、視聴者の増加につながっている動画などを確認できます。このような機能を活用し、動画やチャンネルのパフォーマンスを確認したうえで、改善に活かすことが大切です。

また、自治体の場合は民間企業とは異なり、YouTubeチャンネルの運営の原資は公費であるため、YouTubeチャンネルが地域住民の役に立っていることも重要です。住民へのアンケートなどを通してチャンネル認知やコンテンツ内容に関する意見を収集し、運営に反映するのもよいでしょう。

まとめ:成功例を参考に動画活用を推進しよう

ご紹介したように、地方自治体のYouTubeチャンネルは増加してきています。動画での情報発信が一般化してきた時代、今後必要になるのは、より魅力的なコンテンツづくりや、コンテンツを充実させながらチャンネル運営を継続する工夫です。YouTubeチャンネルをうまく活用している他の自治体のコンテンツ構成や動画内容を参考にして、動画活用を推進しましょう。

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