「お客様の声」動画・導入事例動画の作り方!出演依頼の進め方と費用相場を解説

動画制作
公開日:2023年12月29日 / 最終更新日:2026年8月20日
「お客様の声」動画・導入事例動画の作り方!出演依頼の進め方と費用相場を解説
桔梗 素直
桔梗 素直 株式会社VIDWEB クリエイティブコミュニケーション部

商品やサービスの購入を検討している人にとって、すでに使っている人の感想ほど参考になるものはありません。自社がどれだけ良さを説明しても、同じ内容を第三者が語ったほうが受け入れられます。

その第三者の言葉を映像で残したものが「お客様の声」動画、BtoBでは導入事例動画と呼ばれるものです。

ただし、この動画には他の動画にはない難しさがあります。出演するのが自社の社員ではなく、顧客だという点です。企画が良くても、顧客に出演を引き受けてもらえなければ成立しません。

この記事では、効果と作り方に加えて、多くの企業がつまずく「顧客への出演依頼」をどう進めるかを中心に解説します。

「お客様の声」動画・導入事例動画とは

自社の商品やサービスを実際に使っている顧客に出演してもらい、導入前の課題や、使ってみてどう変わったかを語ってもらう動画です。

BtoCでは「お客様の声」、BtoBでは「導入事例」と呼ばれることが多いものの、役割は同じです。検討している人に、自分と近い立場の誰かの実体験を見せることで、判断の材料を渡します。

主な活用シーンは次のとおりです。

活用シーン使い方
自社サイトの導入事例ページ検討段階の訪問者に読み物と併せて見せる
営業商談提案の裏づけとして、同業種の事例を見せる
展示会・セミナーブースやスライドの合間に流す
Web広告・SNS短く切り出して認知獲得に使う

動画にする効果

第三者の客観的な評価として伝わる

自社が語れば宣伝になりますが、顧客が語れば評価になります。良い点だけでなく、導入時に苦労した点や検討中に迷った点まで含めると、かえって信頼性が上がります。都合の良い部分だけを並べた動画は、見ている側にも伝わります。

出演してもらえること自体が信頼の証明になる

顧客に実名と顔を出して語ってもらえる関係を築けている。この事実そのものが、取引先としての信頼を示します。BtoBの場合、企業名と部署名まで出せる事例は、それだけで説得力を持ちます。

課題の共感から入ってもらえる

検討している人は、事例に登場する顧客と同じ課題を抱えています。「うちと同じ状況だ」と思ってもらえれば、その後の解決プロセスも自分ごととして見てもらえます。

インタビュー形式が向いている理由

「お客様の声」を伝える方法は、テキストの導入事例やアンケートの数値など複数あります。そのなかで動画のインタビュー形式が向いているのは、言葉以外の情報が乗るからです。

表情、話す速度、言い淀み。台本を読んでいないことが伝わる要素が、そのまま信頼につながります。自社の社員が代弁したり、ナレーションで要約したりすると、この効果は失われます。

撮影や編集の具体的な手順は、インタビュー動画の作り方と事例11選で詳しく説明しています。この記事では、顧客に出演してもらうための実務に絞ります。

作る前に必要な準備

ここが「お客様の声」動画の最大の関門です。社員に出演してもらう採用動画と違い、相手は社外の顧客です。準備の順序を間違えると、企画そのものが止まります。

「お客様の声」動画の制作5ステップ。候補を選ぶ・許諾を得る・質問を共有・撮影と編集・掲載許可を得る。顧客の合意は依頼時と公開前の2回取る

1. 営業担当者に出演候補を選んでもらう

普段から顧客とやりとりしている営業部門に、候補を挙げてもらいます。選ぶ基準は、売上の大きさではありません。

検討中の見込み客にとって参考になる事例かどうかです。同じ業種、同じ規模、同じ課題を持っていた顧客であるほど、見る人は自分に引き寄せて考えられます。

2. 協力を依頼し、条件を明確に伝える

出演の交渉では、相手の不安を先に取り除きます。伝えるべきことは次の4点です。

伝えること具体的に示す内容
利用目的何のために使う動画か
配信場所自社サイト、営業資料、広告など掲載先をすべて
配信期間いつまで公開するか
出演範囲顔出しの有無、実名か部署名までか、社名のみか

特に配信場所と期間は、曖昧なまま進めると後で問題になります。「サイトに載せるだけ」と伝えて広告に転用すると、信頼関係を損ないます。最初から広く使う予定があるなら、その前提で許諾を得てください。

3. 撮影前に質問事項を共有する

顧客は話すことに慣れているとは限りません。事前に質問を渡しておくと、当日に考えを整理した状態で臨んでもらえます。

聞くべきことは、導入前の状況、変えようと思ったきっかけ、検討した選択肢、決め手、導入後に変わったことです。

4. 撮影と編集を進める

撮影日程と場所を調整します。顧客のオフィスで撮る場合は、相手の業務を止める時間を最小限にする配慮が必要です。撮影は半日程度で収まるよう、質問数と段取りを組みます。

5. 公開前に必ず内容の確認と掲載許可を得る

編集が終わったら、公開前に出演者の確認を受けます。話した内容が編集でどう見えるかは、本人の想定と違うことがあります。

修正の依頼には対応し、最終的な掲載許可を得てから公開してください。この工程を飛ばすと、公開後に取り下げになる可能性があります。

効果的にするための3つのポイント

インタビューで聞く順序。良かった点から聞くと褒め言葉が並ぶ。導入前の課題・比較と決め手・導入後の変化の順に聞くと自分ごとになる

導入前の課題から語ってもらう

いきなり「良かった点」を聞くと、褒め言葉だけの動画になります。導入前に何に困っていたかから始めてもらうと、見る人が自分の状況と重ねられます。

決め手になった理由を具体的に聞く

「なぜ他社ではなく自社を選んだのか」は、検討中の人が最も知りたい部分です。ここを曖昧にせず、比較した選択肢と決め手を語ってもらいます。

現場を知っている人に出てもらう

導入を決めた責任者より、日々使っている現場の担当者のほうが具体的な言葉が出ます。役職の高さで選ぶと、当たり障りのない内容になりがちです。

費用相場

当社の料金ページでは、お客様の声インタビューの動画を20万円から50万円の範囲で公開しています。

インタビュー動画のなかでは比較的抑えられる区分です。撮影が顧客先の1か所で済み、尺も短くまとまるためです。金額が上がるのは次の場合です。

要因内容
出演企業の数複数社を1本にまとめる、または複数本を作る
撮影場所遠方や複数拠点での撮影が必要になる
カメラ台数2台体制にすると人員と機材が増える
納品本数長編に加えて短尺版やSNS用を作る

複数社の事例を作る予定があるなら、撮影をまとめて依頼すると1本あたりの単価は下がります。より詳しい内訳は動画制作の費用相場を解説した記事で説明しています。

見せ方の参考になる当社の制作実績

「お客様の声」動画の説得力は、顧客や利用者本人が自分の言葉で語ることから生まれます。当社の制作実績から、顧客・利用者本人に出演してもらった2本を紹介します。この見せ方は、お客様の声・導入事例動画にそのまま応用できます。

当社が制作したHmletJapanのブランディング・採用向け動画は、実際の入居者に出演してもらい、暮らしぶりやコミュニティの様子を等身大で描写しました。サービスを使っている本人の姿を見せることで、説明を重ねるよりも早く信頼感が生まれます。制作期間は2ヶ月です。

昭和女子大学のベトナム人留学生インタビュー紹介動画は、実際に在学する留学生がキャンパスライフと学びの魅力を語る構成です。インタビューに学内の日常風景を重ね、留学を検討する人の不安に在学生本人の言葉で答えています。同じ立場の語り手を選ぶ点は、お客様の声動画の出演者選びと同じ考え方です。制作期間は3ヶ月です。

「お客様の声」動画のよくある質問

顧客に出演を断られた場合はどうすればよいですか?

複数の候補を用意しておくことが前提です。断られる理由の多くは、社内の承認が取れない、公開範囲が不明で判断できない、業務時間を割けない、のいずれかです。配信場所と期間を最初に明示し、撮影を半日以内に収める段取りを示すと、承諾を得やすくなります。

費用はいくらかかりますか?

当社の料金ページではお客様の声インタビューを20万円から50万円で公開しています。出演企業の数、撮影場所、カメラ台数、納品本数で金額が動きます。

顔出しなしでも作れますか?

作れます。手元や後ろ姿の映像に音声を重ねる、部署名のみの表記にするなど、出演範囲を調整する方法があります。ただし顔と実名が出る事例と比べると説得力は下がるため、まずは顔出しで依頼できる相手を探すことをおすすめします。

どのくらいの尺が適していますか?

自社サイトの導入事例ページなら2分から3分、営業商談での提示なら3分から5分、広告やSNSでの配信なら15秒から60秒が目安です。長編を作った時点で短尺への切り出しを想定しておくと、追加費用を抑えて展開できます。

採用向けの社員インタビューとは何が違いますか?

出演者と目的が違います。採用向けは自社の社員が求職者に向けて語り、共感が軸になります。お客様の声は顧客が見込み客に向けて語り、信頼性が軸になります。具体的な数字や導入の経緯が求められる点も異なります。採用向けについては社員インタビュー動画の記事で解説しています。

まとめ:企画より先に「誰に出てもらうか」を決める

「お客様の声」動画と導入事例動画は、企画より先に「誰に出てもらうか」と「どう依頼するか」で決まります。

営業担当者に候補を挙げてもらい、利用目的と配信場所、配信期間、出演範囲を明確に伝えて許諾を得てください。公開前の確認と掲載許可を飛ばさないことも重要です。

費用は20万円から50万円が当社の公開している範囲です。複数社の事例を作るなら、撮影をまとめると1本あたりを抑えられます。

商品やサービス全般の動画については商品紹介動画・サービス紹介動画の記事、依頼から納品までの流れはこちらの記事で解説しています。顧客への依頼の進め方を含めてご相談いただけます。

桔梗 素直
桔梗 素直 株式会社VIDWEB クリエイティブコミュニケーション部

大学卒業後大手保険代理店に5年間勤務勤務。その後動画市場の将来性を感じ、オンラインスクールにて動画マーケティングや制作方法を学び、VIDWEBへ入社。丁寧親切且つ的確なコンサルテーションと提案に定評があり、クライアントが動画制作によって抱えている課題を親身になって日々解決している。

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