インプレッションは、YouTubeチャンネルの成長に大きな影響を与える指標の一つです。しかし、インプレッションの意味やインプレッション数の増やし方を知らない人は多いのではないでしょうか。
動画を投稿しているのに再生回数やチャンネル登録者数が増えないとき、インプレッションが要因になっている可能性があります。
- YouTubeのインプレッションは、動画サムネイルがユーザーに表示された回数を指す
- インプレッション数が増えない原因には、データ設定の不備などがある
- インプレッション数増加のために、テキストデータの見直しやサムネイルの改善が有効
YouTubeのインプレッションとは?
インプレッションとは、動画のサムネイルがユーザーに表示された回数のことです。
検索結果や関連動画、ユーザーのフィードにサムネイルの50%以上が1秒以上表示されると、1インプレッションとしてカウントされます。
インプレッションにカウントされる表示先は次の通りです。
- YouTube検索
- YouTubeトップページ(自動再生を含む)
- YouTubeフィード(登録チャンネル、急上昇、履歴、後で見る)
- 動画プレーヤーの右側にある [次の動画](自動再生を含む)
- 再生リスト
参考URL:YouTubeヘルプ「インプレッション数とクリック率を確認する」
動画のインプレッション数を調べることで、自分の動画がYouTube上でどれだけおすすめされているのかがわかります。
マーケティング効果を最大化するのに必要な指標の一つ
インプレッション数は、YouTubeマーケティングの成果を測る上で重要な指標です。インプレッション数を増やせばサムネイルを目にする人も増えるので、その後のアクションにつながる可能性が高まります。
ただし、インプレッション数だけではパフォーマンスの良しあししは判断できません。インプレッション数が1,000で100再生される動画もあれば、10再生の動画もあるからです。より多くのユーザーに動画を見てもらうために、下記の指標とセットで考える必要があります。
インプレッションのクリック率 | インプレッション数に対してユーザーがサムネイルをクリックして動画を再生した割合。 |
視聴者維持率 | 視聴者が動画をどれくらい見続けたかを示す指標。 |
ユニーク視聴者数 | 動画を視聴した「実人数」をカウントした指標。 |
インプレッション数をいくら伸ばしても、これらの数値が少なければ成果につながりません。チャンネルを成長させるには、クリック率や視聴者維持率を上げる施策も必要です。
- 「インプレッションのクリック率(YouTube)」とは?指標の説明、平均、上げる方法も解説
- YouTube視聴者維持率を上げる方法を解説!対策を知って40%を目指す
- YouTubeトラフィックソースの見方を解説!流入を分析して視聴回数を増やすには
良い動画と評価されるとインプレッション数が伸びる
YouTubeに良い動画(視聴者満足度の高い動画)であると評価されると、インプレッション数が伸びていきます。
YouTubeはユーザーの滞在時間を伸ばすために、あらゆる指標をランク付けして、ユーザーが満足できる動画を検索結果や関連動画、おすすめ欄などに表示します。この仕組みをYouTubeアルゴリズムと言います。
アルゴリズムの原理は非公開となっていますが、クリック率や総再生時間、エンゲージメントなどの指標が関与しており、自分の動画をアルゴリズムの評価基準に合わせて最適化することで、インプレッション数を増やせる傾向にあります。
YouTubeのインプレッション数の見方とは?
動画を最適化してインプレッション数を改善するために、自分の動画のインプレッション数を確認してみましょう。
インプレッション数の確認方法
インプレッション数を確認する手順は以下の通りです。
- YouTubeスタジオを開く
- メニューにある「コンテンツ」から該当する動画の「アナリティクス」をクリックする
- 「リーチ」タブからインプレッション数を確認する
インプレッション数と同じ並びで。インプレッションのクリック率、視聴回数、ユニーク視聴者数の数値も確認できます。
動画のインプレッション数は、アップロード直後に急上昇してすぐ減少に転じる傾向にありますが、そのあと検索結果や関連動画に表示されることで数値は安定していくことが多いです。
トラフィックソースの種類も確認する
トラフィックソースとは、流入経路のことです。「視聴者がこの動画を見つけた方法」という欄に円グラフで表示されます。
以下はトラフィックソースの種類を一部抜粋した表です。
トラフィックソースの種類 | 概要 |
---|---|
ブラウジング機能 | YouTubeのトップページやホーム画面からの流入 |
関連動画 | 他の動画の横・他の動画が再生された後・動画の説明内のリンクからの流入 |
YouTube検索 | YouTubeの検索欄に入力した検索結果からの流入 |
チャンネルページ | チャンネルページからの流入 |
再生リスト | 自分の動画が含まれる再生リストからの流入 |
外部 | 動画の埋め込み、リンクを貼っている外部のWebサイトやアプリからの流入 |
このデータを確認すれば、自分の動画がどこで表示・クリックされているのかがわかります。たとえば、関連動画の流入が弱いとき、サムネイルやタイトルを改善するなどの対策が見えてきます。また、想定外の流入元が見つかったとき、分析によってさらに流入を強化できる可能性があります。
YouTubeのインプレッション数が増えない原因とは?
インプレッション数が増えない原因について考えてみましょう。
チャンネルを開設して間もない
インプレッション数は、最初から一気に増えたりしません。なぜなら、YouTubeアルゴリズムが「良い動画」と認識するまでにタイムラグがあり、かつアップロードした動画は以下のような順番でユーザーにおすすめされるからです。
- チャンネル登録者
- チャンネル未登録で視聴履歴あり
- チャンネル未登録で視聴履歴なし
チャンネルを開設して間もない時期は、総再生時間やチャンネル登録者数が少ないため、インプレッション数が伸びるまで最低でも2週間〜1ヵ月程度、チャンネルによっては3ヵ月〜半年程度かかります。
データ設定の不備
データ設定に不備があると、YouTubeアルゴリズムに評価されにくくなるため、インプレッション数が伸びません。たとえば「タイトルや説明文に検索キーワードが含まれていない」「視聴者の目を引くサムネイルやアイコンが設定されていない」などが該当します。
YouTubeのアルゴリズムに良い動画と判断してもらうために、データ設定を見直す必要があります。
YouTubeのインプレッション数が増えないときの対策
ここからは、インプレッション数を増やす施策を紹介します。
テキストデータの設定を見直す
テキストデータの設定をYouTubeアルゴリズムの評価基準に合わせて修正すれば、インプレッション数を増やせます。なぜなら、YouTubeは文字情報からも動画の内容を分析しているからです。
タイトルや概要欄、タグに動画と関連性の高いキーワードを含めることで、良い動画と判断される可能性が高まります。また、字幕(テロップ)や翻訳も文字情報としてYouTubeに伝わるため、積極的に活用しましょう。
ただし、テキスト内のキーワードの比率が高すぎると逆効果です。動画との整合性が低くなり、視覚的にも不自然になるため、評価が下がる可能性があります。
動画を上位表示させるVSEO対策については、以下の記事で詳しく説明しています。
サムネイル、アイコンを設定する
サムネイルは動画のクリック率に直結しており、クリック率の高い動画はインプレッション数が増加することがわかっています。動画の内容をイメージしやすい画像とテキストを採用し、ユーザーが思わずクリックしたくなるサムネイルを作成しましょう。
アイコンは、プレーヤーの右下に表示される動画の透かしに設定できます。透かしに設定したアイコンにカーソルを合わせると、チャンネル登録ボタンが表示される仕様になっています。また、アイコンのデザインでどのようなチャンネルなのか判断するユーザーも多いため、チャンネルの世界観が伝わるデザインを意識しましょう。
効果的なサムネイルの作成方法は、以下の記事で詳しく説明しています。
企画そのものを見直す
今、YouTubeで幅広いユーザーを対象としたテーマで勝ち残るのは難しいでしょう。しかし、需要の低いテーマを取り上げてもインプレッションは増えません。たとえば、同じテーマを取り扱っている動画の再生回数が数千回だった場合、そのテーマの需要は低いと言えます。
企画を考えるときは、需要があるテーマなのか事前にリサーチして、流行や季節を取り入れたトピックで独自性の高いコンテンツを作り上げましょう。
キーワードの人気度やトレンド状況はGoogleが提供している「Google Trends」などを用いてリサーチ可能です。
動画内でキーワードを表示・言及する
Google検索では、動画内のテキストだけではなく、イラストの文字や音声まで解析されていることがわかっています。また、YouTube検索においても、同様に行われていると考えられています。そのため、動画内でキーワードの入ったスライドを表示したり、不自然にならない程度にキーワードを声に出してみましょう。
定期的に動画をアップロードする
YouTubeでは、総再生時間の多い動画ほどインプレッション数が増加することがわかっています。総再生時間とは、アップロードした動画が累計で何時間再生されたのかを示す指標です。定期的に動画をアップロードして投稿数を増やすことで、総再生時間も増やせます。
視聴者維持率を改善する
視聴者維持率が40%以上の動画は、YouTubeに評価されてインプレッションが増えると言われています。10分の動画であれば4分、5分の動画であれば2分以上を目指しましょう。視聴者が離脱しないよう冒頭15〜30秒で興味を惹きつけ、カットやテロップを駆使したテンポの良い動画に仕上げることが大切です。
エンゲージメント率を高める
エンゲージメント率とは、動画に反応したユーザーの割合のことです。(高評価数+コメント数)÷再生回数×100で求められます。たとえば、1,000回再生された動画に10人が高評価をつけて、コメントが5件あった動画のエンゲージメント率は1.5%です。
エンゲージメント率を高めるために、動画の中で高評価とコメントをお願いしてみましょう。
まとめ:YouTubeチャンネルを最適化させてインプレッション数を伸ばそう
動画のインプレッション数がなかなか増えないときは、YouTubeアルゴリズムの評価項目に沿ってチャンネルを最適化させる必要があります。
ただ、今回紹介した施策を成功させるには、適切なキーワードを選定し、戦略的な観点から動画を企画・制作する必要があります。もしYouTube動画の制作や運用を外部に依頼するなら、戦略立案からサポートできる企業を選びましょう。
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そこでこの記事では、YouTubeにおけるインプレッションの定義や数値の確認方法、インプレッション数が増えない原因とその対策について解説します。