BtoBの動画マーケティング活用事例と動画制作のポイントを徹底解説!BtoCとの違いも紹介

動画マーケティング
公開日:2023年5月19日 / 最終更新日:2023年5月18日
BtoBの動画マーケティング活用事例と動画制作のポイントを徹底解説!BtoCとの違いも紹介
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VIDWEBコラム編集部
VIDWEBコラム編集部

動画マーケティングとは、動画を活用した集客、宣伝、販売戦略のことです。近年、BtoB領域でも動画マーケティングが注目を集めています。

そこで、この記事では、動画マーケティングを導入したいBtoBマーケティング担当者の方に向けて、BtoBにおける動画マーケティングの活用目的とBtoCとの違い、動画制作のポイントについて解説します。また、具体的な事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

BtoB領域における動画マーケティングの目的とは?

BtoB領域における動画マーケティングの主な目的は、

  • 「ブランドの認知度向上」
  • 「リード獲得」
  • 「顧客満足度の向上」

の3つです。それぞれについて説明します。

ブランド認知度向上

BtoB企業にとって、ブランド認知度の向上は信頼性の強化や顧客獲得につながる重要な要素です。動画を用いて企業がどのようなブランドを目指しているのか、製品やサービスで何を解決できるのかを伝えることで、顧客やパートナー企業との信頼関係を築き、企業価値を高められます。

リード獲得(売上向上)

BtoBにおけるリード獲得は、デジタル化が進む現代においてオンラインでの活動が欠かせません。購買担当者はまずネットで商品やサービスに関する情報を収集します。このタイミングで適切な動画コンテンツを提供できれば、資料請求や問い合わせ数の増加を狙えます。

顧客満足度の向上

動画マーケティングは、BtoB企業にとって顧客満足度を高める有効な手段です。トラブルシューティングや操作方法などのサポート動画を制作することで、より良い顧客体験を提供できます。

BtoB企業における動画マーケティングの手法

BtoB企業における動画マーケティングの主な手法は以下の6つです。

  1. SNS・YouTube動画広告
  2. 交通系広告・デジタルサイネージ
  3. SNSアカウント・YouTubeチャンネルの運用
  4. 自社サイトに埋め込み
  5. 営業ツール
  6. ウェビナー

それぞれについて説明します。

SNS・YouTube動画広告

SNS・YouTube動画広告を活用することで、新商品や新製品のリリース、キャンペーンの周知など効果的なマーケティング戦略を展開できます。自社のターゲット層の属性や興味・関心を考慮して、最適な配信プラットフォームを選択しましょう。

BtoB領域でよく活用される動画広告として、YouTube広告とFacebook/Instagram広告の特徴を紹介します。

YouTube広告

  • アクティブユーザー数は40代が最も多い
  • CTAボタンでを自社サイトに誘導できる
  • 音声をオンにしているユーザーが多い

Facebook広告/Instagram広告

  • 実名制で高精度なターゲティングが可能
  • 動画にしか反応しないユーザーが一定数存在する
  • 広告から直接リードを獲得できるメニューがある

交通系広告・デジタルサイネージ

交通系広告・デジタルサイネージは、特定の地域や業種のビジネスパーソンにダイレクトにアプローチできます。BtoB企業におすすめの配信先は以下の通りです。

電車内ビジョン
電車内に設置された液晶ディスプレイに動画広告を配信する。多くの通勤客に広告メッセージをじっくり伝えられる。
タクシー広告
タクシーの座席に設置されたタブレットに動画広告を配信する。リラックスした状態で視聴してもらえるため注目度が高い。
タワーマンションサイネージ
タワーマンションのフロント横、エレベーター内のディスプレイに動画広告を配信する。経営層に毎日繰り返し訴求できる。
オフィスビルサイネージ
オフィスの各フロア、エレベーター内、喫煙所のディスプレイに動画広告を配信する。業界、業種までターゲティングできる。
電車内ビジョン電車内に設置された液晶ディスプレイに動画広告を配信する。多くの通勤客に広告メッセージをじっくり伝えられる。
タクシー広告タクシーの座席に設置されたタブレットに動画広告を配信する。リラックスした状態で視聴してもらえるため注目度が高い。
タワーマンションサイネージタワーマンションのフロント横、エレベーター内のディスプレイに動画広告を配信する。経営層に毎日繰り返し訴求できる。
オフィスビルサイネージオフィスの各フロア、エレベーター内、喫煙所のディスプレイに動画広告を配信する。業界、業種までターゲティングできる。

SNSアカウント・YouTubeチャンネルの運用

SNSはリアルタイム性が高く、状況やニーズに応じた柔軟なコンテンツ配信が可能です。長期的に運用することで、ブランドイメージの向上や顧客とのコミュニケーションを強化できます。各SNSアカウントやYouTubeチャンネルにおけると動画の活用イメージは以下の通りです。

YouTubeチャンネル
長尺の動画コンテンツを配信できるので活用の幅が広い。SEO対策で検索流入も期待できる
Twitter
短い文章やリンクを伴う動画を投稿できる。顧客対応やイベント告知にも使いやすい。
Facebook
ウェビナーやオンライン展示会の動画コンテンツを共有して、コミュニティを形成できる。
Instagram
ビジュアル重視の動画コンテンツを投稿して、製品やサービスの魅力を伝えられる。
TikTok
職場風景や社員のショート動画を投稿して、採用活動や認知度アップに活用できる。
YouTubeチャンネル長尺の動画コンテンツを配信できるので活用の幅が広い。SEO対策で検索流入も期待できる
Twitter短い文章やリンクを伴う動画を投稿できる。顧客対応やイベント告知にも使いやすい。
Facebookウェビナーやオンライン展示会の動画コンテンツを共有して、コミュニティを形成できる。
Instagramビジュアル重視の動画コンテンツを投稿して、製品やサービスの魅力を伝えられる。
TikTok職場風景や社員のショート動画を投稿して、採用活動や認知度アップに活用できる。

自社サイトへの埋め込み

自社で運用しているサービスサイト、コーポレートサイトなどに動画を埋め込むことで、以下のようなメリットが得られます。

複雑な製品やサービスをわかりやすく伝達

動画内で3DCG技術を使って製品の内部を立体的に見せたり、製品の実用例や顧客の課題解決プロセスをストーリー形式で伝えられます。これにより、顧客の理解が深まり、製品やサービスの魅力をダイレクトに伝えられます。

間接的なSEO効果

SEO対策を施した動画コンテンツを自社サイトに埋め込むことで、動画検索からのアクセスや被リンク、引用(サイテーション)の獲得が容易になり、間接的にSEOを強化できます。

問い合わせやサポートの効率化

FAQやチュートリアル動画を自社サイトに掲載することで、問い合わせを効率化してコスト削減につなげられます。

営業ツール

営業ツールに動画を活用することで、営業活動を効率化できます。

動画はテキスト、画像、音声などの要素を同時に伝えられるので、短時間でより多くの情報を提供できます。商品やサービスの説明、製品やサービスの導入メリット、トラブルシューティングなどを動画化することで、属人化の解消や人的コストの削減を実現できます。

ウェビナー

ウェビナーは、地域や時間の制約、職種や役職を超えてダイレクトにアプローチできるため、新規リード獲得に有効です。ウェビナーの配信形式には以下の3つがあります。目的やコンテンツに応じて適切な配信形式を使い分けましょう。

リアルタイム配信

動画を生配信して、参加者からの質問やコメントを受け付けます。参加者とのコミュニケーションを重視したいときに適しています。

アーカイブ配信

事前に録画した動画を配信します。参加者のスケジュールに制約がある場合、繰り返しコンテンツを提供するときに適しています。

ハイブリッド型配信

リアルタイム配信とアーカイブ配信を組み合わせた方法です。一部のコンテンツはリアルタイムで配信して、他の部分は収録済みの映像を提供します。

BtoCとBtoB動画マーケティングの違いとは?

認知施策の難しさ

参考:B2B企業・ブランドの認知度向上!動画を活用したB2Bオンラインマーケティング

BtoBとBtoCとの違いを認識しておくことで、より効果的なBtoBの動画マーケティングに取り組めます。以下はBtoCとBtoBの違いを詳細にまとめた表です。

訴求対象
BtoC 生活者
BtoB 法人や団体
顧客数
BtoC 生活者
BtoB 法人や団体
購入の意思決定
BtoC 1人
BtoB 複数かつ多層
購入の目的
BtoC 好意、所有、体験、課題解決
BtoB 課題解決
利用者
BtoC 多くの場合、購入者と同じ
BtoB 購買者と同じとは限らない
受注に至るまでの検討期間
BtoC 短期的
BtoB 長期的
購買単価
BtoC 少額
BtoB 高額
購買で重視する点
BtoC ブランドや付加価値も影響
BtoB 機能や実績など
BtoCBtoB
訴求対象生活者法人や団体
顧客数多い少ない
購入の意思決定1人複数かつ多層
購入の目的好意、所有、体験、課題解決課題解決
利用者多くの場合、購入者と同じ購買者と同じとは限らない
受注に至るまでの検討期間短期的長期的
購買単価少額高額
購買で重視する点ブランドや付加価値も影響機能や実績など

この中でも特に注視すべきは、購入の意思決定が複雑かつ多層であること、購買単価が高く、検討期間が長いことです。それぞれについて詳しく説明します。

購入の意思決定が複数かつ多層

BtoCは個人ユーザーを対象としているため、感情に直接訴えるような動画コンテンツを活用して、コンバージョンを増やせます。しかし、BtoBは利用者と決裁者が同じであるとは限らないため、利用者だけでなく決裁者にも効果的なメッセージを伝えることが求められます。

そのため、BtoBにおける動画コンテンツの制作では、「売上アップ」や「コスト削減」など、業務効率化に重点を置いたアプローチが必要です。このようなアプローチは決裁者にとって魅力的な提案であり、自社の商品やサービスがビジネス課題を解決する手段として認識される可能性が高くなります。

商品単価が高く、検討期間が長い

BtoBの商品やサービスは高額であることが多く、検討期間が長くなる傾向があります。その主な理由は、ビジネスの課題解決が最優先であり、自社にとってその商品やサービスが本当に必要かどうか、費用対効果はどうか等を判断するために、複数の競合と比較・検討することが一般的であるからです。

BtoBの動画マーケティングでは、これらの顧客行動を考慮した訴求方法や、顧客接点ごとに適切なメッセージやコンテンツを用意することが重要です。 さらに、継続的なコミュニケーション設計も求められます。

BtoBマーケティングの動画制作・動画運用のポイント

BtoBマーケティングの動画制作・動画運用のポイントを紹介します。

決裁者を説得できるメッセージを盛り込む

動画内に利用者が決裁者を説得できるメッセージ、コンセプトを盛り込みましょう。BtoB商材は複数の人が協議して購入を決めることが多いので、汎用性の高いメッセージが有効です。

たとえば、「○○(商品名)を導入することで、10%程度のコスト削減が見込める」、「○○(サービス名)を利用すれば、販路拡大の選択肢が増える」といった具体的な数値や利用方法を盛り込むことで、会話のきっかけや説得材料を提供できます。

課題解決のストーリー構成

BtoB商材の購入目的は課題解決にあるため、BtoCのように好みや直感で購入されることはほとんどありません。そのため、自社の商品やサービスで何をどのように解決できるのか、「課題解決のストーリー」を創り上げることが重要です。

このストーリー構成には、ダイレクトマーケティングでよく使われる「問題提起→結果→実証→信頼→安心」のフレームワークを活用できます。(BtoB商材=動画制作の場合の例を下記します)

  1. 問題提起:BtoBに詳しい動画制作会社をお探しではありませんか?
  2. 結果:BtoBの動画マーケティングに精通した私たちなら、その悩みを解決できます。
  3. 実証:なぜならBtoBの動画マーケティング実績が多数あり、豊富な知見があるからです。
  4. 信頼:大手企業、多種多様な業界との取引実績があり、ユーザーから信頼されています。
  5. 安心:属人的にならないサービスを提供し、動画制作後の配信プランまで徹底サポートします。

このように、課題解決のストーリーに沿って動画コンテンツを制作することで、より効果的なBtoBマーケティングが実現できます。

第三者の声や実績で信頼感を醸成する

BtoB商材は高価なため、BtoCに比べて参考にできる口コミの数が少なく、競合もそこまで多くありません。少ない選択肢でリスクが高いからこそ、最終的に企業、商品、サービスに対する信頼感が決め手となります。動画で信頼感を醸成する方法は以下の通りです。

利用者のインタビュー

商品やサービスを購入したユーザーのインタビュー映像を活用することで、潜在的な顧客に対して信頼感を与えられます。

専門家の解説

自社の商品、サービスの有効性を説明できる専門家に解説を依頼することで、動画に説得力が増して信頼感が高まります。

企業の歴史や実績の紹介

堅実な経営やサービスの独自性をアピールすることで、顧客の信頼感を高められます。

視聴データを元に分析・改善を繰り返す

BtoB企業の動画マーケティングを成功させるためには、効果的な動画コンテンツ制作はもちろんのこと、分析と改善のサイクルが重要です。しかし、リソースが不足している場合には、外部の専門企業へ依頼することも選択肢の一つです。

動画マーケティングに精通している動画制作会社なら、限られたリソースでも効果的な動画マーケティング戦略を提案してくれます。

BtoB動画マーケティングの制作事例7選

VIDWEBは、動画マーケティングに強みを持つ制作会社です。ここでは、VIDWEBが手掛けたBtoB向けの動画制作事例をご紹介します。

1.株式会社リコー「インタラクティブホワイトボードの製品紹介動画」

https://vidweb.co.jp/work/ricoh-4/

さまざまなワークプレイスに適応する事例を撮影し、テロップモーションを追加することで、「映す」「書く」「つながる」「共有する」などの多機能性を分かりやすく紹介しています。

2.エプソン販売株式会社「インクジェットの技術紹介動画」

https://vidweb.co.jp/work/epson/

従来の工程との比較や開発中の技術がもたらすメリットについて解説しています。実写映像、アニメーション、3DCGを効果的に組み合わせることで、複雑な技術について理解が深まる内容に仕上がっています。

3.株式会社イーエムエス「採掘機の展示会向け製品紹介動画」

https://vidweb.co.jp/work/ems/

ドイツ・ミュンヘンで行われる展示会用の動画です。現地の文化や習慣に合わせるため、海外在住のクリエイターを制作チームにアサインしています。 スプリングドリル(採掘機)をさまざま様々な角度から撮影し、ロック調のBGMで力強い印象にまとめています。

4.株式会社朋栄「バーチャル展示会動画の製品紹介動画」

https://vidweb.co.jp/work/for-a/

アメリカで開催される世界最大の放送機器展「NAB SHOW」で展示予定の新製品、ソリューションを紹介した動画です。出展予定のブースレイアウトを活かし、実写にグラフィックを織り交ぜて、バーチャルツアー形式の構成に仕上げています。

5.株式会社椿本チエイン「自動仕分け機のサービス紹介動画」

https://vidweb.co.jp/work/tsubakimoto/

物流現場での課題解決をわかりやすく伝えるために、アニメーションと実写素材を組み合わせた動画を制作しています。製品の仕組みとサービス内容を同時に紹介することで、誰でも簡単に理解できる構成になっています。

6.大電株式会社「メディアコンバーターの新製品PR動画」

https://vidweb.co.jp/work/dyden/

100Gbpsの高速光伝送通信を実現するメディアコンバーターのプロモーション動画です。3DCGを活用した演出により、新製品に対する期待感が伝わる内容となっています。

7.株式会社イシダ「ハイクラス組み合わせ計量機の50周年記念動画」

https://vidweb.co.jp/work/ishida/

製品の年号、歴代マシンをわかりやすく振り返る構成になっています。全体的にオールド感を施すなど、細かい演出にもこだわっています。

BtoBマーケティングはBtoCとの違いを理解して動画を制作しよう

BtoBの動画マーケティングで重要なのは、利用者だけでなく決裁者にも訴求できる動画を制作して、分析と改善を繰り返すことです。BtoCとBtoBでは、動画制作のアプローチも異なるため、BtoBに精通した動画制作会社を選びましょう。

株式会社VIDWEBは企業の動画活用を支援する会社です。PR動画、商品・サービス紹介動画、動画広告の制作など、BtoB領域の動画マーケティングに対応しています。高品質な動画を低コストかつスピーディーに提供できますので、まずはお気軽にご相談ください。

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VIDWEBコラム編集部
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