BtoB企業における動画マーケティングの効果 | 動画広告の配信先・活用事例

動画マーケティング
公開日:2021年7月20日 / 最終更新日:2024年12月18日
BtoB企業における動画マーケティングの効果 | 動画広告の配信先・活用事例
菅野太樹
菅野太樹 株式会社VIDWEBマーケティングコンサルタント

皆さんはBtoB企業のオンラインマーケティング施策・広告施策と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。

多くの方はメールマガジンやホワイトペーパー、オンライン展示会、リスティング広告などを思い浮かべるのではないでしょうか。

本コラムではBtoB企業のオンラインマーケティング施策における「動画マーケティング・動画広告」について解説していきます。オンラインマーケティングにおいて動画を上手に活用しているBtoB企業はまだまだ少ないので、ぜひ本コラムをお読みいただき、貴社のオンラインマーケティング・チャネルに「動画」を取り入れてください。

こんな方におすすめの内容です

  • BtoB企業の営業パーソン
  • BtoB企業のマーケティング担当者
  • 採用担当者

BtoBオンラインマーケティングにおける主な動画活用シーン

BtoBオンラインマーケティングにおける主な動画活用シーン

あまり知られていないですが、BtoBオンラインマーケティングにおける動画活用シーンは意外にもたくさんあるものです。

従来のパンフレットやカタログ、会社案内冊子などの多くを動画化するだけでもオンラインで配信可能となり、より多くのターゲットユーザーに届くようになります。

以下では、BtoBオンラインマーケティングにおける主な動画活用シーンを紹介しています。

商品・サービス紹介動画

BtoB企業が動画マーケティングを取り入れるうえでの王道は「商品・サービス紹介動画」です。
BtoB企業のサービスは複雑でわかりにくい製品や無形商材もあります。機能や訴求点が伝わりにくい製品でも、動画なら製品の特長や仕様はもちろん、質感や実際の使用イメージも伝えることができるので、販促ツールとしておすすめです。

会社紹介・ブランディング動画

会社案内冊子はコーポレート・アイデンティティーとブランドをアピールするための資料の一つです。一般的に会社紹介は冊子やパンフレット、ウェブページで運用されることが多いですが、「会社紹介動画」や「ブランディング動画」と併用することもおすすめします。

紙媒体やウェブページでも必要な情報は記載できますが、表現の幅が狭くなりがちです。そのため、企業の無形資産である「ブランドイメージの形成」には不向きです。その点、動画なら表現の幅は自由なので、貴社のブランドイメージを最大限表現することが可能です。

セミナー動画

BtoBマーケティングの一環としてセミナーやウェビナーを実施する企業も多いと思います。セミナーを録画し、コンテンツとして発信することで新規見込み顧客の獲得にもつながります。

「企業側が伝えたいことだけを一方的に配信してしまう」のはよくあるBtoBマーケティングの失敗例です。一方的にPRばかりしても潜在顧客には届きません。視聴者のお悩みや解決したい課題にフォーカスしたコンテンツ発信は見込み顧客との新たな接点を作り出すことにつながるため、コンテンツマーケティングの視点で有効な施策と言えます。

採用動画

企業の採用活動においても動画は有効活用できます。例えば、基本的な会社紹介動画はもちろんのこと、先輩社員のインタビュー動画や職場案内動画、社長メッセージ動画など、動画が役立つ場面は多くあります。制作した採用動画はリクルートサイトに掲載、あるいは動画広告としてYouTubeなどに配信することも検討できます。

お客様の声インタビュー動画

お客様の声インタビュー動画は事例・実績が重視されるBtoB営業において有効です。ウェブページでテキスト+写真によって作成されたお客様の声インタビュー記事は比較的多く見かけます。動画なら「顔出しかつ自分の言葉で話す」ため、信頼性が高まり説得力がまるで違います。
お客様の声を動画化する企業は近年増えてきており、今後は一般的な手法となることが予想されます。

製品カタログ動画・マニュアル動画

主に製造業などでは「製品カタログ」を用いることが多いです。カタログを動画化することで製品の詳しい情報を視覚的に伝達することが可能です。プロモーション用動画ではないので、派手な演出などはせずに情報を正確に分かりやすく伝えることを念頭に置いて動画制作をすると良いでしょう。

マニュアル動画は製品の使い方などをユーザーにストレスなく分かりやすく伝えることができ、顧客のロイヤリティーを高めることにも貢献します。

制作した動画をどこで配信するのか

制作した動画をどこで配信するのか

動画は制作しただけではマーケティング効果を発揮できません。
動画は必ず、活用プランとセットで考える必要があります。主な動画活用の方法を紹介します。

制作した動画の主な活用場所

  • 動画広告の配信
  • YouTubeチャンネルへ投稿
  • 自社サイトに掲載
  • SNSへ投稿
  • 販促ツール・営業ツールとして商談などで活用

など、さまざまな活用場所が考えられますが、本コラムでは「動画広告の配信」について深堀りして説明していきます。

BtoB動画広告の配信先

動画広告を配信できる媒体はいくつも存在しますが、BtoB企業に最適な配信先媒体はあるのでしょうか。

BtoBだけに専門特化した動画広告媒体はほとんど目にしませんが、配信先を選ぶポイントはあります。BtoB動画広告の配信先を選定する際は「ターゲティング精度が高い」媒体を選ぶことが最も重要なポイントです。

もちろん、広告する目的や商材によって媒体の向き不向きはありますが、BtoB全体として共通して言えることはターゲティングがとても重要であるということです。

以下ではBtoB動画広告の配信先としておすすめの媒体を記載しています。

動画広告の配信先特長
YouTube(Google広告)YouTubeコンテンツの冒頭・途中・最後に配信されるインストリーム型広告。音声は流れる可能性が高いので視覚と聴覚に対して訴求できる動画広告となっている。その他、ディスカバリー広告やアウトストリーム型広告にも対応。
Yahoo!広告Yahooのトップページ(デスクトップ)も含めたネットワークサイトにアウトストリーム型の動画広告を配信することが可能。音声が流れない環境を想定した動画素材を用意したい。
Facebook広告実名利用を前提としたSNSなので、正確なデータベースを持つことが最大の強み。利用者層にはビジネスパーソンも多く、BtoB広告においては認知から獲得までさまざまな用途で運用されている。
LinkedIn広告海外市場をターゲットにしている場合やニッチジャンルのBtoB広告におすすめ。特定の業種や特定の役職など、ビジネスに関する高いターゲティング精度が魅力。

私の広告運用経験からお話すると、まずはYouTubeから攻めていくことをおすすめします。YouTubeは利用者数も多く、ターゲティング精度も高いため配信先セグメントなどをA/Bテストし、最適解を見つけやすいからです。

BtoB動画広告のおすすめターゲティング

BtoB動画広告ターゲティングにおけるターゲティング設定方法は実にさまざまです。
下記では私が広告運用する際によく使うターゲティング設定を紹介していますので、参考にしてください。

BtoB広告におけるおすすめターゲティング

  • 特定のジャンルに興味関心を持つユーザー
  • 過去にキーワードで検索したユーザー
  • 過去にサイトへ訪問したことのあるユーザー(リマーケティング)
  • 競合企業のウェブページを閲覧する可能性のあるユーザー

広告ではない動画配信先:YouTubeチャンネルの運用について

有料のYouTube広告ではなく、YouTube検索などから広告費をかけずに視聴者を集める「YouTubeチャンネルの運用」も業種によってはおすすめできます。YouTubeチャンネル運用は下記の記事で詳しく解説しているので気になった方は読んでみてください。

【目的別】動画広告の効果測定と評価指標

動画広告に限らずあらゆるマーケティング施策には、「どの程度目標が達成された」かを評価するための指標を適切に設定することが効果測定・運用改善のポイントです。

動画広告は大きく分類し、「ブランディング広告」と「レスポンス広告」の2つの目的があります。それぞれ、どのような評価指標があるのか見ていきましょう。

広告種別動画配信の目的動画広告の主な評価指標・効果測定
ブランディング広告潜在顧客層などに向け、認知を拡大するための配信視聴回数、視聴維持率、指名検索数
レスポンス広告リード獲得やコンバージョンなど、具体的な行動を促すための配信クリック数、クリック率、コンバージョン率、獲得単価

売り上げに直結するからといって、獲得を目指したレスポンス広告ばかりに偏った配信をする広告主を多く見てきました。 確かにレスポンス広告は短期目線では効率的ですが、競合企業がブランディング広告に投資している場合、認知の差がついてしまい長期的に苦しくなることも考えられます。認知やブランディングにもバランスよく施策を行うことを心がけてください。

BtoB広告で重要なマイクロコンバージョンの考え方

BtoB広告でよくあるお悩みが「製品や商品が高価格であるため、購買等のコンバージョン数が少なくなってしまう」という点です。
極端な例だと大規模な取引を中心とするBtoB企業ではコンバージョン数が年に2~3件で十分というケースもあります。このようなBtoB企業ではゴールまでのハードルが非常に高く、コンバージョンの数が少なくなります。

コンバージョンの絶対数が少ないと、広告媒体の機械学習がうまく働かずに最適化できないという問題に直面します。

マイクロコンバージョン

コンバージョン数が少ない傾向にあるBtoB企業は「マイクロコンバージョン」を設定するのがポイントです。マイクロコンバージョン(中間コンバージョン)とは、最終的なゴール(お問い合わせなど)よりも手前の地点にハードルの低い中間指標を設けることです。

マイクロコンバージョンは広告媒体の機械学習を促進するため、適切に設定することで広告配信の効率を最大化することが可能です。

マイクロコンバージョンの例

  • 重要なページのアクセスした(料金ページ・実績ページなど)
  • ページ滞在時間が15秒以上
  • フォーム入力を開始した
  • 埋め込み動画を再生した
  • 資料ダウンロードボタンをクリックした

マイクロコンバージョンは何でもよいわけではなく、必ず最終コンバージョンにつながるであろう動作・指標を設定することが大事です。

このあたりの深い内容は過去に開催したウェビナー(2021年5月)でも解説しています。過去のウェビナー動画と資料をアーカイブとして無料ダウンロードできるようにしましたので、ご興味ある方は以下からダウンロードフォームにアクセスしてください。

B2B企業・ブランドの認知度向上!動画を活用したB2Bオンラインマーケティング

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B2B企業のオンラインマーケティングに動画を活用するメリットや効果的な動画制作のポイントについて解説するウェビナーです。2名の登壇者が動画を活用したオンラインマーケティング・ブランディング手法をB2Bに特化させた内容で解説します。

BtoB動画制作から動画配信までお任せください

VIDWEBでは動画制作はもちろん、BtoB企業の動画配信もサポート可能です。

BtoB営業・BtoBマーケティングは打ち手が少ないことに加え、テレワーク・リモートワークの普及により、さらにオンラインの重要性が増しています。そんな状況下でも動画を有効活用することで認知から獲得までカバーすることが可能となっています。

一般的な作るだけの動画制作会社とは違い、VIDWEBでは動画制作と動画配信をセットでご提案できますので、ぜひ一度ご相談ください!

菅野太樹
菅野太樹 株式会社VIDWEBマーケティングコンサルタント

ウェブデザインやプログラミングなどWeb制作を一通り経験したのち、SEO(検索エンジン最適化)や広告運用を中心としたウェブマーケティングの道へ進む。 VIDWEBでは主に動画広告・動画マーケティングなど「動画活用」の提案を行いつつ、最近では企業向けにYouTubeチャンネル活用の提案も行う。

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